不当な長時間労働を常態化させているブラック企業に最も有効な施策とは

bee / PIXTA(ピクスタ)

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大手広告代理店の電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)の過労自殺事件が発覚して以来、長時間労働が常態化している企業への批判が高まりつつある。

ブラック企業被害対策弁護団の代表を務める弁護士の佐々木亮氏は、まず必要なこととして“労働時間の上限の設定”を指摘する。当たり前のようだが、労働時間の上限を設定し、それを順守するということは絶対に必要な条件だ。

次に佐々木氏が提案しているのが“勤務間インターバル”の創設だ。これは終業時刻から次の始業時刻までの一定時間、休息を取らせることを義付けるもので、例えば3時間残業したら翌日は出勤を3時間遅くする。日本ではどんなに夜遅くまで残業しても、翌日は定時出社を求められる。これでは睡眠不足になりやすく、体の疲れは溜まっていくばかりだ。睡眠不足はうつ病に罹患するリスクも高まる。

この勤務間インターバルという方法は、日本ではまだなじみがないが、ヨーロッパでは導入例があり、今後広がりを見せていくことも考えられる。

ただ、どんな制度を採り入れても、勤務表やタイムカードを改ざんしていたら効果は全くない。電通も実際にそういう実態があった。そうなると法令違反をした企業には厳しい制裁が必要になってくる。これに対して佐々木氏は、企業名の公表が効果があるとしている。

「今回の高橋さんの件は、遺族側が記者会見を行ったことで、メディアが取り上げて大きな社会問題となりました。しかし、ただ労災認定されただけでは、一般の人はその企業のことを知ることはありません。企業名を公表すれば、学生は就職活動の企業選定に役立ちます」(佐々木氏)

しかし、企業名公表について国は消極的だ。NPO法人が過労死企業の企業名を公表するよう情報開示請求したことがあったが、国は不開示とした。さらに、別のNPO法人が訴えたところ、2012年の大阪高等裁判所では「不開示は適法」との判決が出ている。

佐々木氏は、法令違反をしたり過労死社員を出したりした企業について、公的事業(国や地方公共団体)への入札の参加を一定期間禁止することも検討に値すると言う。

「税金を使って行われる事業を、法違反している企業に請け負わせるのは馬鹿げています。この規制は、都市部や地方を問わず、下手な助成金を出すよりもよほど効果があります」

もしこの制裁が制度化すれば、ゼネコンなら公共事業の請け負いが、IT関連ならパソコンの納入ができなくなり、システムの保守とメンテナンス業務からも外されることになる。2020年の東京オリンピック関連事業をすでに請け負っている電通に対しても、撤退を求める声が出る可能性が大きい。

電通は国内最大手、売上総利益で世界トップ5に入る広告代理店という社会的影響力から、連日のように大々的に報道されているが、長時間労働については「電通だけではない」という声をよく聞く。国内企業数の99%は中小企業が占めるといわれており、昨年だけでも2159名が“勤務問題”を理由に自殺をしている。

佐々木氏が指摘するように、こうした制裁が制度化すれば企業は死活問題で震え上がるだろう。しかし、常態化してしまっている日本の長時間労働の感覚を変えるには、このくらいのショック療法が必要だ。

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