「47都道府県の一番搾り」を開発したキリンビールの舞台裏

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「47都道府県の一番搾り」 キリンビール本社にて

今年から、“○○づくり”と書かれた『キリン一番搾り』が店頭に並んでいるのを目にしたことはあるだろうか。実は、『47都道府県の一番搾り』と題して発売されたこの商品は、なんと47都道府県全てで限定発売されているのである。

全国に都道府県は47あるのだから、47種類の一番搾りが発売されていることに対して、もしかするとあまり驚きを覚えないかもしれない。

しかし、飲料メーカーが年間に発売するビールの種類の数は、通常ならば年間を通じて販売される銘柄に季節ごとの限定銘柄、さらに発泡酒や“新ジャンル”と呼ばれるビール系飲料を含めたとしても数十種程度。今回、47都道府県の一番搾りを発売するにあたって、キリンはさらに47種類もの新商品を開発したということになる。

また7月に発表されたリリースによると、同社はこの47都道府県の一番搾りがヒットしたことによって、7月に当初の年間販売目標を7割上回る200万ケースに上方修正し、さらに10月には260万ケースに再上方修正したという快挙を成し遂げている。

“若者のビール離れ”と呼ばれて久しいいま、『47都道府県の一番搾り』が発売され、全国でヒットした秘密は一体なんだろうか。『まいじつ』編集部は、東京都中野区のキリンビール本社へ足を運び、47都道府県の一番搾りのマーケティングを担当する瀬尾氏に、その秘密とこだわりについて伺った。

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「47都道府県の一番搾り」と瀬尾瑛峻氏=キリンビール株式会社(東京都中野区)

「もっと全国のお客様の生活と細部にわたって向き合うチャレンジを」

瀬尾氏は47都道府県の一番搾りに対する想いは大きく3つあると語った。

一つ目は、一番搾りのブランドコンセプトである“日常の暮らしの中で愛されるビール”を発展させ、全国各地の暮らし、気質、文化、そして地域の魅力と細部にわたって向き合いたいというもの。二つ目は、若年層の間で近年、IターンやUターンといった“地元回帰”の動きがあり、地元を重視する価値観が拡がるなかで、“ビール離れ”の傾向がある若者にビールの魅力と面白さを実感して欲しいというもの。最後に三つ目は、ビールを通して地元を好きになってもらうことで、地域活性化に役立ちたいという想いだ。

“日常の暮らしで愛される”、“若者にビールの魅力と面白さを”、“地域活性化”。この3つの想いを背景に、プロジェクトは始まった。

 

全国各地で400名が参画した『共創ワークショップ』によるコンセプトづくり

こうしてスタートした47都道府県の一番搾りだが、コンセプトづくりにあたっては、各地の日常に溶け込むビールを作るための不断の努力があったようだ。

東京にある本社だけでエリア商品を大量に作って販売する……といった“東京から目線”の取り組みにならないように、全国各地で“共創ワークショップ”を開催。全国の支社長が、それぞれの地域に精通した人々を招へいし、全国各地の暮らし、気質、文化、そして地域の魅力と誇りについて話し合い、各都道府県固有の一番搾りを作り出すためコンセプトづくりに取り組んだという。

たとえば広島では、『広島づくり』を作るために中国新聞社の社員、オタフクソースの経営者、そして“カープ女子”がこの共創ワークショップに参加するなど、“地域の誇り”をビールに込めるためにあらゆる工夫がなされた。

 

色、香り、アルコール度数が全て異なる仕上がり

全ての一番搾りは、共創ワークショップによってつくられたコンセプトを元に、全て異なる味わいになっているという。

たとえば、無類の酒好きが多い高知県には、“グッとあおれば、ドシッと強い”飲みごたえを実現するために、6.5度と従来の一番搾りよりも高いアルコール度数の『高知づくり』が開発された。

47都道府県を表現する別々の色、香り、アルコール度数をもつ一番搾りを全国9工場で生産し、流通網を整え、全国に行き渡らせる過程からは、多大なる努力と挑戦が窺い知れる。

 

全国の支社長までが走り回った販売・プロモーション計画

このようにして開発された47都道府県の一番搾りを、各地域の暮らしに溶け込ませるためには全国の支社が活躍した。

都道府県知事を表敬訪問したり、各地域の生活スタイルに合わせた広告出稿するなど、地域での認知を広めるためにあらゆる方法が用いられた。島根県では、なんと出雲大社に『島根づくり』が奉納されたという。

東京本社よりも地域の生活への理解が深い”支社”が主体になり認知活動に取り組んだことが、このような方法を可能にした。

 

地元を元気にしてくれている” “地元のことを分かってくれている” ”地元に光を当ててくれていると好評に

こうして全国各地で発売された47都道府県の一番搾りは好評を博したようで、SNSには全国のユーザーが、おのおの地元の料理とともに一番搾りを楽しんでいる様子が多数報告されている。


今月17日には同社より、来年度も9工場の所在地以外の38都府県では商品名を『一番搾り ○○に乾杯』とした上での販売および、320万ケースの販売目標が発表されており、その勢いはとどまるところを知らない。

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38都府県は「乾杯シーン」を増やしたいとの想いから、商品名を『○○に乾杯』に変更=キリンビール株式会社提供

また、全国9工場の一番搾りが今年11月29日より再発売するほか、来年には地元を離れた人々に向けて、『地域詰め合わせセット』を全国で順次発売するなど、どこでも地元の味を楽しめるようになることも同社は発表している。

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2017年発売予定版47都道府県の一番搾り=キリンビール株式会社提供

年末年始に帰省するなど、これから地元を感じる機会が増えてくるだろう。地域の誇りが込められた一番搾りをお土産に携え、郷土料理の並ぶ食卓を囲めば、地元の話に花が咲くかもしれない。

 

【取材協力】 ※ キリンビール株式会社

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