高齢になった犬の2割が認知症で半数は予備軍の疑いがあるという

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高齢になったペットの犬の約2割に、認知症の疑いがあるという調査結果が明らかになった。高齢化問題はもはや人間だけのものではなく、ペットの世界にも及んでいることが浮き彫りになっている。

調査は、日本獣医生命科学大学獣医学部が愛犬家約900名を対象に実施した。内容は“睡眠のリズム”や“排泄行動”などの10項目を質問表にまとめて飼い主に尋ねている。その回答を点数化して分析をした。

その結果、人間の年齢で50歳にあたる8歳以上の高齢犬の約2割が、認知症の疑いがあることが分かった。さらに8歳以上の高齢犬の半数が、認知症予備軍の可能性があるという結果も出た。

症状から見た注意点を挙げてみよう。

  1. 散歩のときにドアが開く場所に行くはずが、ちょうつがいのある方に行ってしまう
  2. 散歩中だけでなく、家の中でも迷子になったり、家族と他人の区別がつかなくなる
  3. 昼夜逆転して夜間に徘徊したり、夜中に無駄吠えをしたりする
  4. トイレトレーニングでうまく排便や排尿をしていたのに、粗相をしてしまう

これらのような様子が見られたら、認知症の可能性があるという。

「結論から言うと、犬の認知症の症状は人間とほとんど変わりません。放っておくと重症化することも人間と同じです。認知症の症状といわれるトイレの粗相は、腎臓病や膀胱炎の可能性もあるので、犬の行動がおかしいと思ったら、早めに獣医師に相談することをお勧めします」(ペット医療機関)

認知症の犬への対処法は、人間のものとも似ている。

「適度な運動や、トレーニングが重要な点も、人間と変わりません。厳しくしつけた方が効果があるとする意見もあるようですが、無理強いや強要はストレスになるだけで、高齢犬にはかえってマイナスに作用します。むしろ、頭を上手く使わせる方が効果的です」(同・機関)

認知症の初期症状は見落としがちになってしまうが、早く気付くことで重症化を防ぐことに役立つ。

「日常的に犬の行動の異変に注意することが肝要です。症状が軽いうちであれば、脳の老化を防ぐ働きがあるシニア向けの専用ドッグフードを与えることで、症状が改善することもあります」(同・機関)

犬の認知症については聞いたことがあるという飼い主もいると思うが、具体的な症状についてまでは、知らない人の方が多いのではないだろうか。

犬の世界にも健康寿命というものが生まれつつある。

 

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