NHK籾井会長任期満了を最も待ちに待っていたのは…?

 mii / PIXTA(ピクスタ)

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1月24日に3年の任期を満了しての退陣を表明しているNHKの籾井勝人会長。契約世帯ならずとも、差別発言や問題のある行動などで、世間から嫌われていたが、NHK職員、とりわけ報道のスタッフたちから「退陣万歳」の声が出ているという。

「NHKで報道に携わるスタッフたちが“籾井退任を喜ぶ会”を企画し、NHKの近隣の居酒屋などは予約がいっぱいの状態です。彼らは、籾井会長が暴言や失言をするたびに、『これをうちで報道してくれるな』とくぎを刺されてきました」(NHK関係者)

NHKは、全体で1万人近い職員が働いている。地方局の報道スタッフも、渋谷の本部の職員からの誘いで上京し、この“儀式”に参加する者もいるようだ。

籾井会長は、2014年1月25日の就任会見から「政府が右というものを左というわけにはいかない」、「(従軍慰安婦は)どこの国にもあった」、「なぜオランダにまだ飾り窓があるんですか」などの放言を繰り返していた。そのため、インターネット上では大炎上を繰り返し、国会でも議員から追及され、予算は3年連続で全会一致の承認を得られない異例の事態となった。

2015年3月には、私的なゴルフで乗車したハイヤー代金をNHKに請求していたことが発覚し、メディアの格好の標的になっている。

「籾井会長は“悪代官”の印象が強かったです。携帯の保有者から、ワンセグ携帯の受信料について裁判を起こされ、敗訴したにも関わらずすぐに控訴し、『受信料の支払いを主張していく』と息巻いていたこともありました。さらに、無理だと分かっているのに執拗に『SMAP』の紅白歌合戦への出場にこだわり続けました。あれこそ“みなさまに愛される”どころか“みなさまに嫌われる”NHKを作っていた行動にほかなりません。籾井会長の態度が原因で、街角のNHKインタビューを拒否する人も少なからずいました」(同・関係者)

それでも、籾井会長を評価する声も一部ある。実績として“リオデジャネイロ五輪とパラリンピックのネットライブ配信”、“国際放送の強化”、“受信料支払い率80%達成”など、退任を残念がる職員もいる。

「ネットによる同時送信の推進も打ち出しました。受信料の値下げも検討するはずだったが、やり遂げてほしかった」、「最後の日は式典などで声を聞きたい」などという声もNHK局内から出ているという。

次期会長には、三菱商事の副社長で、現職のNHK経営委員・監査委員の上田良一氏が就く。果たして上田氏は“みなさまに”愛されるではなく“内部にも”愛される会長となり、報道局と折り合うことができるだろうか。

 

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