スピードスケート小平奈緒はなぜ今季全勝の偉業を果たせたのか

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スピードスケートのワールドカップ(W杯)今季最終戦で、小平奈緒が優勝した。これで小平は今季のW杯の8戦全てで優勝を果たした。

小平は昨年10月から約5カ月間、長距離移動を繰り返しながらも、一度も体調を崩さなかったタフな体を誇る。競技こそ違うが、W杯で史上最多タイの53勝を上げた高梨沙羅は、調整の失敗で敗れた大会がある。小平の全勝は、並大抵のものでは成し遂げられない快挙だ。

「小平はトリノ五輪にも出場しており、2009年全日本スピードスケート距離別選手権大会で500、1000、1500mの3種目を一度に征しています。しかし、その後は目立った成績を残せていなかったため、もう大きな大会で活躍することはないだろうと言われていました」(体協詰め記者)

若くして頭角を現した選手が壁にぶつかり、そのまま消えてしまうことはある。しかし、小平はそこから這い上がった。

「3年前のソチ五輪では500mに照準を絞り、5位入賞を果たしました。でも、小平の潜在能力なら、もっと上を目指せたはずです」(同・記者)

その後、小平はオランダに拠点を置き、フォーム改造などに取り組んだ。失敗と成功を重ね、苦しみながら強靱な下半身のバネを作り上げた。そこで同時に気付いたのが、食生活がいかに重要なのかということだった。

 

本人も気づいていなかったアレルギー

「ヨーロッパの食品が口に合わなかったらしく、食べられるものが限られてしまったそうです。牛乳、チーズなどの乳製品が特に苦手だったそうで、帰国後に和食を食べるようになってから、体調を崩すこともなくなりました」(スピードスケート関係者)

アスリートは食べることが体づくりの基本だ。乳製品はカルシウムが豊富な食品だが、小平は乳製品にアレルギーがあったという。しかし、そのことを本人は海外生活の当初にはよく分からず、はっきりそれに気付いたのは、つい最近のこと。乳製品は嫌いという、食べ物の好き嫌いといった程度にしか思っていなかった。そこから食生活を見直し、睡眠の取り方についても勉強した。それがW杯全勝につながったのだ。

「小平は所属が病院という珍しいアスリートです。食べ物の好き嫌いやアレルギーのことを表に出すのは、気が引けていたという部分もあったかと思います」(同・関係者)

昨年は一度も表彰台に立てなかった。しかし、食事を見直してこの快進撃となった。人間にとって“食べること”は原点であり、本当に重要なことのようだ。

 

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