宮崎駿　（C）Denis Makarenko / Shutterstock

5月6日の『金曜ロードショー』（日本テレビ系）は、スタジオジブリの大ヒット作『崖の上のポニョ』を放送。しかしタイミングの悪さから、「不謹慎」などの批判を集めている。

「金ロー」は『2週連続 スタジオジブリ』と題した企画を実施し、先週は『魔女の宅急便』を放送。2週目となる6日は、テーマソングも人気を博した「ポニョ」が放送された。

同作は、さかなの子であるポニョが、5歳の男の子・宗介に助けられたことをきっかけに、彼に会うため人間へと生まれ変わり冒険を繰り広げる、言わずと知れたファンタジーストーリー。種族を越えた愛が描かれ、2008年の公開から10年以上たった今も人気の高い作品である。

“生命の水”を浴びて、魔法の力を得たポニョとともに地上を目指す金色の魚たち🐟。絡み合いながら泳いでいく姿は、DNAの二重螺旋をモチーフにしているそうです。
このシーンの原画を担当したのは、『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督です。 pic.twitter.com/PtcjNf5Q5T

— アンク＠金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) May 6, 2022

ところが一部の視聴者は、「ポニョ」のテレビ放送に不満を覚えた模様。その裏には4月に北海道・知床で起こった事件や、日本を震撼させた悲劇が関係しているようだ。

不謹慎厨が殺到？『ポニョ』も放送NGか…

「ポニョ」には津波シーンや船が沈む描写などが含まれており、4月23日に発生した知床観光船沈没事故や、2011年の東日本大震災を連想させるとして、視聴者が不満を訴えているようだ。今回の放送に、

《時期的に放送延期してもよかったかな》
《ポニョ、どうしても津波のシーンが苦手》
《津波より船が沈むシーンはまずいんじゃ…》
《ポニョのあのシーン、知床のやつ思い出させるね》
《なんというかポニョ、東日本大地震とか知床の事故とか連想する。見てて心臓が抉られるんですけど》
《知床の後にポニョはアウトだと思うけど。大丈夫なんかな？　まぁ前から予定されてたことだから放送側の中止は無理よな》

などの声が多く見受けられた。

「実は、本来であれば5月6日は『耳をすませば』を放送予定でした。しかし4月6日に、『ポニョ』へ変更されるとのアナウンスが。その原因は、『耳をすませば』で声優を務める俳優・高橋一生のドラマ裏被りとされています。放送変更発表から約2週間後に知床観光船沈没事故が発生したため、2回目の変更は難しかったのかもしれません」（芸能ライター）

同じく日本テレビ系のドラマ『金田一少年の事件簿』は、知床の事故を連想させる内容だったため、放送が1週見送られていた。「ポニョ」は今後どのような扱いになるのだろうか。悲惨な事故や震災の記憶を風化させないためにも、大切な作品ではあると思うが…。