百貨店の大量閉店で起きる高級ブランドと化粧品への大打撃

「東京の場合『西武池袋本店』と『伊勢丹新宿店』、あとは『日本橋三越』に『銀座三越』だけで十分といわれてきましたが、それが現実になりそうで困惑しています」(百貨店中心の販路で展開しているアパレル業者)

こうした百貨店の大量閉鎖時代に頭を痛めているのは、当の百貨店だけではない。百貨店に納入しているアパレルや服飾雑貨、化粧品ブランドも同様だ。

「われわれは、流通ヒエラルキーの頂点に君臨している百貨店でコーポレートブランドの価値を高め、ショッピングセンター(SC)や商業ビルなどのマス市場で“果実”を得るという戦略を展開してきました。しかし、郊外型百貨店の相次ぐ閉鎖や、都市型百貨店のブランド力の低下、そしてインターネット通販の台頭で、従来の販売戦略が機能しなくなっているのです」(高級ブランド幹部)

実際に、百貨店依存度の高いアパレル大手の業績は大不振になっている。オンワードホールディングスの営業利益は、2014年2月期の102億円から2016年2月期には37億円まで目減りした。ワールドは百貨店依存からの脱却を宣言し、SCへの出店を加速させたが、2016年3月期に約15%に当たる400~500店の店舗閉鎖に追い込まれている。