
風の人 / PIXTA(ピクスタ)
JR東日本の人気特急『あずさ号』がデビュー50周年を迎え、さまざまなイベントが行われている。
あずさは中央本線初の特急列車として、1966年12月12日に新宿(東京都)―松本(長野県)間で運転が始まった。由来は松本市を流れる信濃川水系の梓川にちなんだもので、当初は1日2往復で走っていた。その後、大糸線や千葉駅に乗り入れ、1994年からは『スーパーあずさ』(E351系)、2001年には5代目あずさのE257系がデビューするなど、年々進化を遂げてきた。
現在は1日18往復、新宿―松本間を最速2時間25分で結んでいる。
あずさと言えば、《♪8時ちょうどのあずさ2号で~》のメロディが鮮烈な、狩人のヒット曲『あずさ2号』を思い浮かべる人も多いだろう。同曲は1977年3月にリリースされたが、歌に登場する新宿駅8時00分発のあずさ2号は翌1978年のダイヤ改正で廃止された。
当時の国鉄は上り列車と下り列車の列車番号を分けておらず、1978年から上りを偶数、下りを奇数と改定したため、下りのあずさ2号は必然的に消滅してしまったのだ。ちなみに同年からは北アルプスと梓川をデザインしたヘッドマークを使用している。
それでも、40年を経たいまも歌い継がれている歌詞にある8時ちょうどのあずさ2号に、現在は乗ることができるのだ。松本駅発6時8分の東京行きがそれで、途中の大月駅(山梨県)を8時ちょうどに出発する。この電車には、わざわざ東京から乗車するファンも多いという。
そして、あずさ50周年のイベントでは、年末までE257系にラッピングの記念号や、オリジナルマグカップなどが当たるスタンプラリーを実施している。
そのなかでも最大のイベントは、12月17日に運転される『あずさ50周年記念189系で行く松本の旅』だ。これはあずさ2号の時代に走っていたクリームにエンジ色の189系車両で、新宿―松本間を特別運転するもの。普段は通過する駅に停車するなど、さまざまなサプライズが用意されているという。
さらに、この配色のレンタカーも12月の期間限定で甲府にお目見えするそうだ(http://www.jrerl.co.jp/)。
189系は特急あずさの3代目車両にあたる。しばらくは臨時列車で活躍するようだが、来年には6代目あずさ(E353系)のデビューが予定されている。6代目は、《『伝統の継承』と『未来への躍動』をコンセプト》(JR東日本)に、“歴代あずさのDNA”を引き継ぐ新型車両として、すでに完成、現在試運転を続けている。
半世紀の思いを馳せるあずさの旅はこの冬、格別なものになるだろう。
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