映画『聲の形』を大幅カット!『金曜ロードSHOW』にファン激怒

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7月31日放送の『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系)では、日本アカデミー賞優秀賞をはじめ、数々の映画賞を受賞した名作アニメ映画『聲の形』を放送。しかし地上波放送のせいか、あらゆるシーンが〝カット〟されていたため、ネット上で大ブーイングが起こっている。

同作は、元ガキ大将の男子高校生・石田将也と、先天性の聴覚障害を持つ少女・西宮硝子の切ない交流を描いた物語。幼少期にガキ大将だった石田は、ある日転校してきた西宮へ興味を持ち、彼女の補聴器をおもちゃにして遊ぶなどのイジメを度々繰り返していた。

ところが西宮が再び転校したことをキッカケに、石田がイジメの標的になってしまう。そして高校3年生になった5年後、石田が過去の罪と向き合うために西宮と再会を果すという、メッセージ性の強い作品だ。

映画版『聲の形』がもはや別作品に!?

しかし『金曜ロードSHOW!』では、物語の大事なシーンや伏線となる場面をことごとくカット。例えば石田と西宮が〝取っ組み合いのケンカ〟をする作品の見せ場なども、今回の放送では無かったことに。他にも数えきれないほどのカットシーンがあり、ネット上には、

《え、ちょっと待って。『金曜ロードショー』だいぶカットされてる…》
《取っ組み合いのシーンは大事だからカットしてほしくなかった》
《やっぱり聲の形に〝カットしていい場面〟なんてないんですよ》
《どうか初見さんは今日の『金曜ロードショー』だけでこの作品を判断しないで欲しい》
《カットするのはTV局の都合だから仕方ないけれど、初見の人の為にもカット編集版とでも銘打つべきたよな。勝手にカットして「聲の形です」と言うのは作品に対して失礼だと思う》
《映画版のオリジナルよりさらにイジメ描写が減ってるから、マジでコミュニケーション下手な男子と耳が不自由な少女の青春物語に仕上がってる感があるな…》

などと落胆する声が続出していた。

「同作は、過激なイジメ描写や登場人物のリアルな感情表現のせいで《鑑賞後いじめられたみたいな気分になる》《辛くて見ていられない》といったネガティブな声も上がっている映画です。地上波かつゴールデンという環境だったこともあり、テレビ局側としても泣く泣くカットせざるを得なかった場面もあったのかもしれませんね」(映画ライター)

とはいえ、作品の印象を変えてしまうほどの編集はいかがなものだろうか。あまりにもカットする場面が多くなってしまうなら、そもそもテレビ局はその作品を放送しないという選択肢もあるはず。しかし地上波ともなると、やはり複雑な大人の事情が絡み合っているのかもしれない。

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