高島礼子“完脱ぎ”映画『さまよえる脳髄』~高層ビル窓際ファックといえばコレ!

作品目『さまよえる脳髄』
ヒーロー 1993年 DVD発売中
監督/萩庭貞明
出演/高島礼子、神田正輝、塩屋俊ほか

最近のご贔屓女優の筆頭は、『火口のふたり』で昨年度キネマ旬報に輝いた瀧内久美だ。その脱ぎっぷりも含めて抜群の演技力と美貌がたまらない。待望の新作『裏アカ』が、コロナの影響で今年6月公開予定から来春公開に延びたのが残念。この新作の中で彼女は、高層ビル内の部屋で男と〝窓際ファック〟を大胆に演じるシーンがあるが、何かデジャビュを感じた。そうか〝高層ビル窓際ファック〟の美女といえば、もう四半世紀以上も前、高島礼子の出世作となったこの〝お宝シネマ〟が極め付きではないか、と。

女性を殺害し、まぶたを切り取るという猟奇事件が続く中、精神科医の藍子(高島礼子)は、白昼突然、女性を襲った追分(塩屋俊)という男の精神鑑定をする。一方、藍子の恋人で、脳に損傷を受けたことのある刑事の海藤(神田正輝)は、類似事件から藍子の知人である本間(石橋保)が犯人ではないか、と疑いを持つのだが…。

逢坂剛原作のサイコ・サスペンスで、公開されたころは、洋画ではシャロン・ストーンの『氷の微笑』(92年)が話題になっていた。本来の主演だった秋吉久美子が降板したための代役が、この高島礼子。元レースクイーンで、時代劇の小さな役を演じていたが、ほとんど無名だった。ボクは、このイイ女は誰だ? と一目ぼれ状態だった。

窓ガラスに押し付けられる高島礼子の乳房

分離脳と呼ばれる脳障害が引き起こす精神と肉体のアンバランスが惨劇を生む…という医学的テーマより、やはり彼女の体当たり〝艶技〟に目が行くね。問題シーンは、高島と神田の高層ホテル密会のくだり。カーテンを開けっ放しにしながら、ただれたセックスを満喫する精神科医と刑事。日夜、犯罪や異常な人物と接する彼らも〝心の闇〟を持ち、もはや普通のエッチじゃ満足しない、というわけだ。高島の柔らかい乳房が揉みしだかれ、立ちファックの状態で、窓越しにズンズン突かれる。乳房は窓ガラスに押し付けられエロく変形する。「誰かに見られているかも…」、彼女の言葉が興奮度を増加させる。さらに首締めセックスもあり、この男女もかなりの〝ビョーキ〟に映る。

高島礼子が功なり名を遂げたころに、インタビューした。この作品について聞くと「自分の原点でもあるし、繰り返し観ています。リメークしたいほど」と述べていたのが印象的だった。ホント、できないかね。高島礼子自ら製作兼任で助演もし、かつての自分を彷彿とさせる20代後半女優を抜擢しての、新版『さまよえる脳髄』を!

(映画評論家・秋本鉄次)

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