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さまざまな映画を放送し、高視聴率を記録している日本テレビ系の『金曜ロードSHOW!』。しかし、批判が続出する〝やらかし〟も多いようだ。今回は「金ロー」の失態を振り返っていこう。
まずは、今年6月に放送された『バック・トゥ・ザ・フューチャー』での出来事。同映画の冒頭には、時計がずらりと並んだドクの部屋が映されるのだが、このシーンが丸々カットされていた。初見の人には、何の変哲もないシーンに思えるが、後の展開を示唆する伏線が。作品を最後まで見たときに意味を持つ重要な場面なので、同映画シリーズのファンからは批判の声が相次いだ。
作品を台無しにするカット編集といえば、今年7月に放送された『聲の形』でも批判が殺到。主人公の石田将也と聴覚障害を持つヒロイン・西宮硝子が、取っ組み合いのケンカをする場面など、作品の印象を左右する重要なシーンがカットされていた。同作には過激なイジメ描写など、見ていてつらくなる場面もあるが、金ロー版の『聲の形』はややマイルドに。テレビ局側の事情があるのかもしれないが、作品のテーマがぼやけてしまったことは否めない。
やり過ぎな“引き伸ばし”も大不評!?
金ローのやらかしは、カット以外にもある。例えば今年7月に、ドラマ『今日から俺は!!』のスペシャル版が放送された際は、〝引き伸ばし〟が不評だった。というのも、ドラマの名場面紹介やクイズ、キャストトークなどで1時間を費やし、本編が放送されたのは残りの1時間。ドラマを楽しみにしていた人からは、失望する声が上がっていた。
またエンディングの全カットは、もはや「金ロー」のお家芸。今年9月放送の『君の膵臓をたべたい』は、『Mr.Children』の楽曲『himawari』が流れるエンディングが好評にもかかわらず、ばっさりとカットされてしまった。
ジブリ映画『コクリコ坂から』を放送したときも、『さよならの夏~コクリコ坂から~』が流れるEDを全カット。ファンにとってはたまったものではないが、「いつものこと」だと諦観している視聴者も少なくない。
現在は『Amazon Prime』や『Netflix』など、どこでも映画を楽しめる動画サービスが山ほどある。地上波映画放送の最後の砦といわれる「金ロー」だが、このままで大丈夫なのだろうか…。
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