“一寸先は闇”の芸能界でも近年、これほどの衝撃はなかった。俳優の成宮寛貴(34)が突然の引退宣言をした一件は、どこまでも不透明で苦い後味しか残らない…。
「所属芸能事務所が『薬物検査は陰性だった』としながらも、成宮の芸能界からの引退を受け入れたのは、彼を切ることでほかの所属俳優を守るためです。松坂桃李、菅田将暉といった有望な若手の俳優が所属している芸能事務所としては、万が一にも彼らにスキャンダルが飛び火することがあってはなりません」(某芸能事務所幹部)
要するに、リスクマネジメントの観点で、成宮は不用であるという断を下したのだろう。しかし、それは薬物疑惑ではなく、成宮が引退を発表した声明のなかで、自らも認めていた“セクシャリティ”が問題だった。
新宿2丁目に30年以上通っているという民放テレビ局のプロデューサーは、「2丁目で遊んだことがない芸能人なんて一人もいません。しかし、自分から『2丁目の住人だ』と認めた芸能人も一人もいません」と、成宮の告白に首を捻る。その上で、次のように続ける。
「自分がゲイであることを認めているおネエ系のタレント以外、男色趣味をカミングアウトして得することはありません。例えば、ミュージカル俳優としての顔も持つベテラン俳優のFは、普段からおネエ言葉で話していますが、世間的にはゲイであることは一切知られていません。強面で二枚目の彼が柳腰で歩いている姿は、誰も想像すらできないでしょう」
自分が黙ってさえいれば、何の問題にもならないはずなのだ。それなのになぜ成宮は“セクシャリティ”のことに触れたのか。
「成宮が“裏切られた”という友人男性が、そもそもかつての恋人だったという話です。そうだとすれば今後、写真を含めてどんな証拠が出てくるか分かりません。その泥仕合に巻き込まれたら、いずれにしても俳優として仕事はできなくなってしまいます。その前に引退することで、これ以上は自分を“脅せないぞ”という警告をしたのでしょう」(同・プロデューサー)
かつて成宮が脚光を浴び始めたころ、新宿2丁目界隈では、「あのコは売り専ボーイをやっていた」と噂されたことがある。さらに、「そこで大物女優のKに見初められ、芸能界デビューするために売り専から足を洗った」などと、まことしやかに囁かれていたことがあった。
「その手の噂は紅白常連歌手のH、J-POPシンガーのNにも根強くあるため、個人的には判断できません。しかし、成宮が芸能界に入り、懸命に生きて来たことだけは紛れもない事実です。彼の決断を尊重し、セクシャリティについてはこれ以上触れないことがいいでしょう。LGBTの差別に繋がらないようにすることが一番です」(同・プロデューサー)
ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)で成宮が演じた甲斐亨は、誤った正義感で身を滅ぼした。成宮はプライベートで、相棒選びを誤ってしまったのか。
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