映画「この世界の片隅に」をヒットに導いた功労者のんに触れないテレビ局

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12月8日に放送されたニュース番組『報道ステーション』(テレビ朝日系)で、アニメ映画『この世界の片隅に』が異例のヒットになっていることが紹介された。しかし、それに貢献したのん(23)については触れられることはなかった。

番組内では片渕須直監督のインタビューを通して、その製作の過程で起こったことを明かしていく内容だった。

「戦争の悲惨さに焦点を当てたものではなく、日常の生活の中での戦争というものの存在を表現していることを紹介していました」(映画ライター)

作品は第二次世界大戦中と戦後の広島を舞台に、呉市に嫁いだ主人公の北條すずと、夫の周作をはじめ、普通の人々の暮らしを描いた作品。映画は11月12日から公開が始まり、当初は63館という小規模な状態だったが、次第に上映する映画館も増えていき、4日までに興行収入は4億5000万円に達した。観客動員は32万人を突破、上映館は88館にまで達している。

「最初は製作費が足りず、クラウドファンディングで資金調達をおこなう状態でした。しかし、その作品内容がSNSを通じて拡散され、観客動員につながっています。それだけ良作だということです」(同・ライター)

戦争の悲しみを真正面から捉えることなく巧みに表現し、さらに制作費を広く募って成功した、従来の日本映画のやり方とは異なるかたちでヒットに繋がった作品になった。他にも、主人公のすずの声優には、能年玲奈から改名したのんが出演していることでも話題となった。片渕監督は制作時から彼女をイメージして主人公のすずを作り上げたといい、のんがいなければこの作品も日の目を見なかったと言ってもよいほど、重要なキャストの一人だった。

しかし報道ステーションでは彼女のことが一切触れられなかった。

「彼女が所属芸能事務所とトラブルを起こして、仕事を干されて約2年。ファンは彼女の復帰を切に願っている。だから、演技をする姿を見られなくても、声優としての出番に大喜びしています。でも報道ステーションは、テロップでたった1行“声優・のん”と入れただけでした」(芸能ライター)

テレビ朝日としては芸能事務所とのトラブルは極力避けたいという姿勢の表れなのだろう。

「9月に同局の早河洋会長は『ジャニーズ事務所も芸能プロの一つにすぎない』と語り、その強気な姿勢を取材陣にアピールしていました。しかし、今回の件でも分かるように、現状は違っています。どこのテレビ局も大手芸能事務所の顔色を伺っているのが現状です」(同・ライター)

触らぬ神に祟りなしといった状況なのだろう。