中国人民銀行が「爆買い」をストップさせる措置を実施

lingmu / PIXTA(ピクスタ)

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中国人民銀行と中央銀行監査委員会は12月20日に、『銀聯カード』の新規発行を停止すると発表した。銀聯カードとは、いわゆる“デュアル・カレンシーカード”(国内外通貨建て)で、中国国内で買い物ができ、さらに日本など海外でも使える。つまり、中国人の“爆買い用カード”なのだ。これによって、中国人観光客による日本での買い控えが、さらに進むかもしれない。

「銀聯カードの2015年の売り上げは7兆9000億人民元(約118兆円)、カード発行枚数は46億枚と世界一を誇ります。『VISA』と『Master』とも連携していて、過去14年間に中国工商銀行や建設銀行、商業銀行、浦東開発銀行などが発行してきた経緯があります」(経済ライター)

すでに現在流通しているカードは、一日の上限が決められている。今回、新規発行の停止が決定したが、発行済みのカードは期日までは使える措置がとられた。

今回、中国が銀聯カードの規制に乗り出したのにはどのような背景があるのか。

中国国家外貨管理局は、不正所得を海外へ移転させないよう、2016年から年間の引出額の上限を10万元(約161万円)までに定めた。上限を設けたのには理由がある。

「一人で10枚や20枚と銀聯カードを持つことができ、やり方によっては10億円以上を海外に持ち出すことができる」(中国経済事情通)

このように、資金の海外流出に歯止めがかからないことを問題視しているのだ。

しかし、銀聯カードの発行停止は消費を鈍らせる。これは、景気後退につながりかねない。だが、中央銀行は外貨流出を極度に恐れており、同時に元の下落を回避したいという思惑もある。背に腹は代えられないというわけだ。

「元の対ドルレートは6.2から6.95まで下落しており、7.0台突破は時間の問題となっています。日本円で置き換えると一元が22円から15円に下落したことになるのです」(中国事情通)

今回の停止措置を周小川人民銀行総裁は、短期的一時的な措置だと説明している。しかしながら、サウスチャイナモーニングポストによると、《すでに為替介入に8000億ドルを投入している》とされながらも、下落傾向に歯止めがかかっていない。そのため、短期的ではなく長期化は免れない状態だともいわれている。

「過去1年の公式統計だけで、7280億ドルが中国からオフショア市場へ流出し、特に第3四半期だけでも2460億ドルが海外へ逃げています。市場関係者は2年以内に20%下がると予測する者も大勢います」(同・事情通)

日本では今年春と秋に、3大メガバンクやセブン銀行のATMから、銀聯カードの偽造カードなどを使って、それぞれ総額数十億円が不正に引き出される事件が起きた。銀聯カードは世界一お騒がせなカードなのである。

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