ブラック企業大賞受賞の電通が「合コン禁止令」を発布

gstock / PIXTA(ピクスタ)

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『ブラック企業大賞2016』の大賞に電通が選ばれた。同社は改革本部を設置し、異常な時間外業務や残業の一因とされている社員の心得“鬼十則”を社員手帳から削除するなどの改革に乗り出している、

だが、その改革のなかに、部署によっては“合コン禁止”という項目があるといる。

「12月28日に役員らが労働基準法違反の疑いで書類送検されており、そういった時期に電通の社員に無理矢理に酔って触られたなどの、ハラスメント行為をされたという事態が起きたら大変です。会社の体制が整うまでしばらくは我慢しないとなりません」(電通社員)

だが、合コンは眠る時間すらない社員の唯一の息抜きだという話もある。

「気分転換をしないと、心や気持ちにかかった負担を取り除くことが難しくなり、今度は心労になってしまいます。合コン禁止といったそんな付け焼き刃のようなお触れを出しても、セクハラやパワハラの根本的な解決にはつながらないでしょう」(同・社員)

かつて広告代理店で営業を担当していた、ジャーナリストの輝井宏重氏はこう指摘する。

「広告代理店がブラック企業体質だといわれるのは、そもそもがサービス業であり、クライアントに徹底的に付き添うことで、そのマージンとして利益を得ていることに起因しています。広告代理店の仕事は、広告を制作して、世に出すだけではありません。例えばクライアントがイベントに出展するとなれば、イベントのブース制作、プロモーション動画の制作、イベント会場へのお客の誘導、イベント会場の運営立会い、クライアントの昼食や飲み会のセッティングなど、多種多様の雑務が発生するのです。全てクライアントの意向に左右される雑務ですから、時間の制約もクライアント次第ということになります」

このように、広告代理店のブラック体質ぶりは揺るがないと断言する。

一方で、電通が合コンを廃止するにはもう一つの理由がある。それは、先輩社員のために後輩社員が女性をを手配するという、悪しき体質払拭のためだという。

「労働基準監督署の立入調査で、例えば『航空会社のキャビンアテンダントと合コンを組め』という社内メールが出てきたら、上司からのパワハラとして、またニュースの種になってしまうでしょう。この際、悪しき風習は全部廃止にしたいというのが本音ではないでしょうか」(司法関係者)

ブラック体質は変わらないので、合コン復活を唱える社員も続出するはずだと予測する。

「せめてもの楽しみだった合コンを禁止することで、男性社員はやりがいを削がれ、陰鬱な精神状態になっていくでしょう。女性社員にも合コンを息抜きにしている社員もいるはずです」(前出・社員)

果たして電通社員の「健全な精神状態」を保つため、合コン解除令が出る日は来るのか。

 

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