幻に終わった星野仙一の「巨人監督就任」秘話

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【吉見健明のダッグアウト取材メモ】

1月16日、東京六大学時代から付き合いのある星野仙一の野球殿堂入り(エキスパート部門)が決まった。

毎年、殿堂入り選考時期になると、仙ちゃんの名前が話題に上がるものの、落選してきた経緯がある。その度に「俺に名誉ある勲章は縁がない」と、一番名誉にこだわる仙ちゃんは、寂しくそう語っていたものだ。

今回の正式コメントでは、監督として評価されたことに対して「選手に感謝」と答え、「選手時代は実績ないからな~」と闘志満々の男にしては謙虚だった。実は、この男、内面はシャイなのである。

もう10年も前の話だ。私が仙ちゃんのある有力筋から「吉見ちゃん、星野が巨人から監督要請されている」との情報を得た。

周囲の人間関係を取材すると、確かに巨人球団幹部と神戸のホテルで会って、コーチングスタッフまで話し合っているというではないか。

私は仙ちゃんに電話を掛け、“巨人監督”情報をあてたが、彼は否定しなかった。一説では、2008年の北京五輪で星野ジャパンが金メダルを獲得していれば、10億円で巨人監督に就任するという具体的な話まで進められていることも知った。

私は、署名でこの“巨人が星野仙一に監督要請”した流れを、週刊現代に5回にわたって連載で記載した。

私の感触では、確実に巨人は星野監督就任へ動いていた。しかし、巨人OBの無言の圧力に屈してしまい、結局は仙ちゃん自ら渡辺恒雄会長に“断り”の電話を入れている。

川上哲治を崇拝し、長嶋茂雄のカリスマ性に憧れながらも、打倒巨人の執念を貫いた。

「鉄拳制裁したあとも、選手たちへのフォローは忘れない。辞めていく選手の就職先を紹介したり、本当は優しい人です」

仙ちゃんに世話になったコーチ、選手らは必ずこの言葉を口にする。

「遅いくらいですよ!」

阪神タイガースの金本知憲監督のコメントがやけに勲章の価値を高めていた。

仙ちゃん、おめでとう。

(スポーツジャーナリスト・吉見健明)

 

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