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老若男女問わず、幅広い世代に愛される国民的作品『ドラえもん』を、〝3DCG化〟した映画『STAND BY ME ドラえもん』。その続編『STAND BY ME ドラえもん 2』が、11月20日に全国公開された。しかし、話題作とは思えないほど不調なようだ。
同映画は、『ALWAYS』シリーズや『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』でお馴染みの日本映画界の巨匠・山崎貴氏が共同監督を務めた作品。映画『ドラゴンクエスト』は、ゲームの世界観を根本から覆して賛否を呼んだ問題作であるのは有名だろう。
今回の『STAND BY ME ドラえもん 2』も、〝ドラ泣き〟という「涙なしでは観られない」と言わんばかりのキャッチコピーを掲げ、現在のアニメ映画激戦期に真っ向から勝負を挑んでいるのだ!
『鬼滅の刃』が強すぎるのも原因?
ところが同作、映画ランキングは初登場2位という結果に。公開から6週目となる『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が首位を独走してしまい、1位を獲得することはできなかった。
「『STAND BY ME ドラえもん 2』の興行収入は、2日間で3億8600万円でした。悪くない数字なのですが、前作の『STAND BY ME ドラえもん』は、2日間で約7億6000万円の興行収入を叩き出していますからね。さすがに数字が半減したので、業界内からは『コケた』という声が聞こえてきます。この原因は、〝ドラ泣き〟という趣味の悪いキャッチコピーのせいかもしれませんが、コロナ禍による席数減の影響もあるでしょう。しかし、他の追随を許さない『劇場版「鬼滅の刃」』の前では、‶新型コロナ〟などの外的要因は、すべて言い訳になってしまいます」(カルチャー誌ライター)
ネット上には、席予約サイトで客席がガラガラな状態がさらされており、
《ドラえもんって基本ブラックユーモアで、時たま感動があるからいいんでしょ。感動だけ抜き出したって寒いだけ》
《前作を興味本位で見た人が「あ、無いわ」って思った結果が今回でしょ?》
《ドラえもんの名シーンを切り貼りして作った同人映画なんて誰が見に行くねん》
《そもそも前作が80億円いったのが謎すぎる》
《声をあてた俳優も、インタビューで「ドラ泣きした」とか言ってて引いたわ》
《前作大ヒットして、今回も前作ほどではないけどヒットするだろうし、またやりそう》
などの声があがっている。
一番〝ドラ泣き〟したいのは、鑑賞者よりも興行収入が伸び悩んだ制作陣かも知れない。
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