長嶋茂雄が宮﨑キャンプで語った「巨人30億円補強」の本音

イチロー / PIXTA(ピクスタ)

【吉見健明のダッグアウト取材メモ】

「勝つ! 勝つ! 勝つ!」

プロ野球の巨人が行っている宮崎キャンプで、2月11日に長嶋茂雄の甲高い声が響き渡った。その声は、毎朝都内の自然教育園でのリハビリで訓練している「イチ、ニ、イチニ」「ヨイショ、ヨイショ」の大きな掛け声と同じであった。

2日間の宮崎キャンプ視察を終えて帰宅した翌日の13日月曜日早朝、長嶋の姿はいつものように多摩川台公園にあった。

私のリハビリ視察4203日目となったこの日は、ジョギングを省いたが、同公園下から自宅までの勾配35度の坂道を、S介護師と会話しながら軽快に登った。すれ違う通勤通学者や、散歩で通りかかる近所の夫婦に「おはよう!」と元気に挨拶する声も「勝つ!」と同じテンションであった。

今年の宮崎キャンプでの長嶋はひと味違っていた。

「原体制のときはかなり気を使っていましたが、監督が高橋由伸で2年目ということもあり、積極的にチームに溶け込んでいました。巨人の選手も『(長嶋さんに)近づきやすい』と言っていました。由伸も長嶋さんにピッタリついていた。食事をするときも離れませんでしたからね。驚いたのは、30億円と批判されている大補強に対し、長嶋さんは『まだ足りない。勝つためには』と話していることです。長嶋さんらしいですね」(球団関係者)

私の周辺取材では、原辰徳前監督は長嶋が訪れる宮崎キャンプを意図的に避けたと聞いている。

「それよりも原さんは、甥にあたる菅野智之の事が心配なんです。大谷翔平がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場を辞退する前からね。『大谷の言い分ばかり優先しているから、菅野がWBCで酷使されて壊されるかもしれない』と危惧しています」(原前監督側近)

宮崎キャンプ視察前のリハビリは、寒さのせいもあってか、いくぶん元気のない歩行だった。しかし、帰京後は一転して力強さが戻ったように感じられた。

長嶋は野球と巨人をこよなく愛している。それは「勝つ!」の号令が全てを物語っている。

【敬称略】

(スポーツジャーナリスト/吉見健明)

 

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