映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『コードネームU.N.C.L.E.』

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往年のTVスパイ活劇シリーズのユニークな新バージョン!

『コードネームU.N.C.L.E.』
ワーナー配給/新宿ピカデリーほかで11月14日より公開
監督/ガイ・リッチー
出演/ヘンリー・カビル、アーミー・ハマーほか

12月4日から007の最新作『スペクター』が公開されるが、それより約半月早く上映され“スパイ映画対決”の先陣を切るのが、中高年世代には懐かしいTVシリーズ『0011/ナポレオン・ソロ』の21世紀映画バージョンの本作だ。

『0011~』はスパイものブームの真っ只中の60年代におけるTVの最大級のヒット作で、当時、映画版も何本か作られたものだ。同様のパターンで言えば『スパイ大作戦』が、トム・クルーズ主演『ミッション・インポッシブル』シリーズ(1996年~)に転じた例か。

今回のキモは、監督がガイ・リッチーだということ。普通、監督は後回しなのだが、本作はリッチー印がギラッギラ。『シャーロック・ホームズ』シリーズ(2009年~)でも、天下御免の著名探偵ものを新解釈で大いに楽しませてくれた。