「臭すぎるタクシーに罰金」アラブに広がる社会問題

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アラブではタクシーの“臭い”が社会問題となっている。

アラブ首長国連邦の日刊紙『Khareej Times』によると、2015年10月にドバイの隣町シャルジャで、なんと1,072人ものタクシードライバーが臭いが原因で罰金の処罰を受けたという。

なお、現地のネットニュース『Arabian Business.com』によると、2009年にDTC(ドバイタクシー協会)が3,503のタクシーに芳香剤を配布するなどして臭い対策を施してきたというが、それから6年経っても、依然としてタクシーの“臭い”問題はアラブ社会に横たわっているようだ。

「観光地としても名高いアラブには、多くの外国人観光客が到来しています。タクシーを利用する個人旅行客の中には、車内の臭いが気になるという人が多いようです。現地の住人のほかにも、ヨーロッパやアメリカ、日本などから訪れる観光客も、タクシー車内の臭いに対してクレームをつけているようです。」(アラブ在住ライター)

クレームをつけられるほどまでの臭いタクシーとは、どういうことなのだろうか。

 

 

現地タクシー会社の臭いに対する取り組み

シャルジャの交通全般を司る機関RTA(シャルジャ道路交通局)によると、“臭いタクシー”としてクレームを受けたタクシーには、200ディルハム(日本円でおよそ6140円)の罰金とブラックポイント(マイナス点)2点が課されるという。クレームが度重なるタクシードライバーは、退職を強いられる。

「腋臭に悩むタクシードライバーが何度ものクレームを受け退職に追い込まれ、病院を訪ねるというケースも散見されています。体質を根拠に退職を迫るというのは、少し不条理な対応のように思われますが……」(同・ライター)

RTAは、《すべてのタクシードライバーは、定期的に顧客のニーズを満たし、期待に応えるために、国際基準に従って集中的なコース、講義、トレーニングを行っている》とタクシードライバーの教育水準を謳っている。

「RTAへ寄せられるクレームに対してドライバーらは、『私達は常にタクシーを清潔に保つ努力をしています。しかし、時には長時間労働のために悪臭が溜まってしまうこともあるのでは?』『多くの乗客を乗せることがありますが、その際の彼らの体臭が悪臭の元になっているのでは?』『臭いの元はおそらくドライバーが車内で軽食をするためだと思いますが、多くのドライバーは臭いに対して細心の心遣いをしているはずです』と言います。しかし、一方でドライバーが不衛生な身だしなみで乗務していることによって悪臭が生じているという見方も強くなっています。」(同・ライター)

 

世界中で問題視されるタクシーの「臭い」

こうしたタクシーの臭い問題はアラブだけには留まらず、アメリカやインドネシアでも話題となっている。タクシー会社『Uberjek』では、ドライバーに対して“臭いテスト”なるものが行われているという。

「臭いテストは、扇風機を被験者の前に置き、被験者は両手をTの字に開き、二輪車型のタクシーに搭乗するときと同じ環境を作り出してのテストです。試験官は被験者の真後ろに立ち、臭いをチェックし、悪臭がしたらアウトというものです。人力を使った大掛かりなテストで、タクシーのサービス品質を担保しようとする試みでしょう。」(同・ライター)

徹底した臭い対策に取り組むのがタクシー会社の課題であり、とくに観光地では必須になっているようだ。

 

 

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