猥談に欠かせなかったタバコとおバカな小道具

「元祖クールジャパン」再検証

~ファイル16【ヌードマッチ】~

街を歩けばどこもかしこも禁煙。愛煙家には肩身の狭い世の中になったもんです。規制が強化される2000年頃までは、喫煙はごく当たり前のものでした。196070年代はまさに“喫煙天国”で、喫茶店も食堂もタバコの煙でもうもうとしてました。ピークだった1966年、成人男性の喫煙率は83.7%にもなったそうです。

昭和の男子たるもの、高校生ともなれば悪友とつるんで学校の屋上や部室でタバコを吸ってこそ一人前、というのがそのころの普通の感覚だったと思います。

思春期真っ盛りの高校生ですから、話題は決まって猥談です。誰かが持ち込んだ『週刊プレイボーイ』や『平凡パンチ』をめくりながらスケベな話で訳もなく盛り上がりました。気の利いた猥談のひとつもできないヤツはガキ扱いされたもんです。

そんなときにこれがあったら、さぞかし場を盛り上げただろうと思われるのがこの『ヌードマッチ』です。

『ヌードスパイダー』の回で言及したようなジョークグッズ屋で売られていました。

マッチを使おうと、表扉を開けると、女の子の足がパッカ~ン! そう、ちょうど飛び出す『しかけ絵本』の要領で折り畳まれた紙の足が前方にせり出す仕組みです。バカですね~。

もう、マッチを使うたびにゲラゲラ笑って大騒ぎですよ。昭和の高校男子なんてそんなものでした。表紙はリアルタッチだったのに、開けるとギャグタッチになるギャップも楽しい。1970年代に一世を風靡した水森亜土の描く女の子にそっくりなのが時代を感じさせてグ~ですね。

今は情報過多の時代ですから、高校男子の猥談もリアルでシビアなものかもしれません。何たってJCやJKがSNSを使って自分の裸画像を投稿して逮捕されちゃう時代ですからね。やっぱり、猥談はこのヌードマッチみたいにバカっぽい方がいいな~と思います。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

 

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