絶品裸体にも注目!? 「攻殻機動隊」ハリウッド版が日本上陸

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『ゴースト・イン・ザ・シェル』

東宝東和配給/4月7日よりTOHOシネマズ新宿ほかで公開
監督/ルパート・サンダース
出演/スカーレット・ヨハンソン、ビートたけしほか

原作は士郎正宗のコミックスで、押井守監督のアニメでも世界的に知られる『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』。これをハリウッドが実写化した話題の超大作で、GW映画の本命の一本でもある。

ただ、私はほとんどアニメを観ない人。生身の俳優(特に女優)が出ていないとダメなクチだからね。で、今回はヒロインをごひいきのスカーレット・ヨハンソンが演じるという、ほとんどそれ一点のみでイソイソと見に行った次第だ。すみません、動機が不純で。

近未来、事故で瀕死の重傷を負い、脳以外はすべて義体となった公安9課最強の存在“メジャー(少佐)”は、謎のサイバーテロリストを追撃していく。それに伴い、彼女の起源も明らかになり…。

ヒロインが手術で生まれ変わる冒頭シーン。全裸で形成されていく“少佐”=ヨハンソンの裸体が興奮もの。凹凸を極めたそのオールヌードは人口皮膚の設定とはいえ、生唾ゴックン。以後の戦闘シーンでも、遠目では全裸と錯覚する肌色のボディースーツ姿なので、これまた見惚れてしまうね。彼女が跳ぶ、走る、蹴る、撃つだけで上質のスペクタクルが生まれる! 前出の押井守監督も『生身の女優が演じる、それもスカーレット・ヨハンソンというのが最大のプライオリティー(優先順位)。彼女の“少佐”を見るだけでもこの映画は価値がある』と語っているほど。大賛成だね。

 

意図的にシンプルにしてあるストーリー

ヒロインの上司がビートたけし、母親とおぼしき存在が桃井かおりというキャスティングに、これが日本発の逆輸入映画だとヒシヒシと感じる。日本にあまたいる原作やアニメ版の世界観のファンには、この実写版には多少の異論もあろう。サンダース監督も『原作には哲学的要素、人間とテクノロジー、心身二元論などもあるが、比較的直線的な話にした』と言うように、難しいメッセージはハショって、ハリウッドSF映画大作として、とっつきやすく見せてくれるわけだ。僕には“ヨハンソン効果”のせいか、オリジナルに無知なせいか、『ブレードランナー』(1982年)に近い感覚で十分楽しめた。

AI(人工知能)時代の到来が囁かれて久しい。人間とテクノロジーの境界線がますます曖昧となり、機械が人間を凌駕、侵食してゆく中、最後はやっぱりアナログ、生身の人間こそ、という打ち出しは、いまさらながら納得したりして。“ナマのネーちゃん派”は、まずヨハンソンの“絶品裸体”に誘われて観るがいい。

 

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