キングコングも影響された?廃物飛行機を利用した脱出映画の名作

映画評論家・秋本鉄次が往年の名作傑作を探る『昔の映画が出ています』

作品目『飛べ! フェニックス』

アメリカ/1965年
監督/ロバート・アルドリッチ
出演/ジェームズ・スチュアートほか

春休み&ゴールデンウィーク映画大作の中では一番の面白さ! と僕も吹聴しまくっているのが『キングコング 髑髏島の巨神』。以前に新作紹介をさせてもらったのだが、どうやら大ヒットしているようでご同慶の至りである。クチコミも効いているのだろう。

さて、この映画が若い観客だけでなくオールド・ファンをも喜ばせている理由のひとつは、往年の名作にインスパイアされているところ。冒頭、日米軍人が島で闘うところは『太平洋の地獄』(1968年)だろうし、軍用ヘリの攻撃シーンあたりは『地獄の黙示録』(1978年)を意識し、廃物飛行機を寄せ集めて脱出を図る部分は『飛べ! フェニックス』(1965年)へのオマージュだろう。ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督は相当の映画オタクだというから間違いない。

 

半世紀前の個性派俳優が見せるサバイバルドラマ

さて、その飛べ! フェニックスだが、砂嵐に遭遇し、サハラ砂漠に不時着したオンボロ双発貨物機の乗員たちが脱出を図るというサバイバルドラマだった。双発のこの飛行機を、残ったエンジン一基を使って単発に改造して何とか飛ばそうというアイデアが実に面白い。子供のころ最初に観た時、大いに興奮したものだ。

もう半世紀以上も前の作品だから、主演ジェイムズ・スチュワート、共演リチャード・アッテンボロー、ハーディ・クルーガー…と言っても若い人にはピンと来ないかも知れないが、個性派ぞろいのいいキャスティングなのだ。とにかく女っ気ゼロ。男優のみ。“女優目当て”で映画を観るボクだが、彩り程度でネエちゃんを出すより、いっそサッパリと気持ちがいいや。

監督のロバート・アルドリッチは娯楽映画の巨匠で、今後もその傑作群を折に触れて紹介したいほど。

男くさいユーモアもある。この不時着飛行機改造の指揮を執る自称飛行機設計技師のクルーガーが、実は模型飛行機専門と分かって、皆が愕然とするあたりは特に笑える。クライマックス、苦労して改造した飛行機は“フェニックス(不死鳥)”と名付けられ、ついに飛ぶのか? 観る者の心まで浮揚、飛翔させてくれるこの呼吸こそが映画の呼吸。そして、アルドリッチ監督の名人芸、職人芸のなせる技。

2005年にリメークもされ、それも楽しめたが(こちらには乗組員に女性もいる設定)、やっぱりこのオリジナルには敵わない。

 

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