昭和40年代に全国の駄菓子屋にあった「ヤバいブツ」

「元祖クールジャパン」再検証

~ファイル30【パチ怪獣ブロマイド】~

昭和40年代(1965~1974年)に、『パチ怪獣ブロマイド』という、かなりヤバいブツが全国の駄菓子屋で大量に出回っていました。

弱小駄玩具メーカーがテレビや映画に登場した人気怪獣の恩恵にあずかろうと、正規の版権を取らずに怪獣に勝手に角を生やしたり、いろいろな怪獣のパーツを組み合わせたりしてデッチあげた怪獣のブロマイドです。特にデザインの整合性を考えているわけではないので、だいたいこんな感じになります。

左の怪獣は『ウルトラマン』に登場した人気怪獣『レッドキング』の頭に、胴体は『キャプテンウルトラ』に登場したどマイナー怪獣『メタリノーム』、腕は同作の『ジャイアン』という無節操ぶり。もう一方の『ゼットン』にいたっては亀の甲羅をしょってます(笑) こんな怪獣に(c)表記をしてるのも実にアッパレです。

今回、ご紹介するパチ怪獣もその中の1枚です。絶滅したマンモス象のような長いキバが大迫力のパチ怪獣です。

でも、キバの付け根が何となくオカシイなぁ、付き方が逆じゃないのかな? などとず~っと思っていたのですよ。それが、先日、たまたまツイッターでこの怪獣のオリジナルの元絵を見たのです。

『週刊少年キング』(1969年6月22日号 少年画報社)より、石原豪人の元絵

何と、この怪獣のキバだと思っていたものは、この怪獣を吊るしていたフックだったんです! 驚きましたねぇ。青天の霹靂とはこのことです。このカードを入手してから幾十年かの長いモヤモヤが一気に晴れました。

この吊るされた惨めな怪獣を、よくぞここまでカッコいいパチ怪獣に仕立て上げたものです。

最初に紹介した例のように、人気怪獣がとんでもない怪獣にされちゃうこともあるし、こういう例もあるんですね。う~ん、パチ怪獣の世界は奥が深い。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

 

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