後処理が無理…「ごきぶりホイホイ」以前のゴキブリ捕獲器

「元祖クールジャパン」再検証

~ファイル33【岩谷産業 インタック】~

今年もやってきました! あの憎きゴキブリと格闘しなければならない季節が。

殺虫剤、毒入り団子、スリッパで叩き潰すゴキブリの退治法はいろいろありますが、なんといっても1973年に登場したアース製薬の『ごきぶりホイホイ』は画期的でした。

学年誌の工作付録のような、簡単でポップな箱型捕獲器を組み立て、内部にチューブに入った粘着剤を塗って、台所などに置いておくだけでOK。誘引剤のニオイに誘われてハウスのなかに入ったゴキブリは、ネバネバに脚を取られて捕獲されてしまい、その後はハウスごとゴミ箱にポイッ! ゴキブリの姿を見る必要もありません。この手軽さで発売後、爆発的に普及しました。まさにゴキブリ退治の大革命だった、と言っても過言ではないでしょう。

それでは、それ以前のゴキブリ捕獲器はどのようなものだったのでしょうか? というわけで、ごきぶりホイホイ登場の2年前に岩谷産業が発売した『インタック』なる商品を紹介します。

構造は単純です。箱の内部8カ所に可動式の金属製“ドア”がついているだけ。ゴキブリが簡単に内部に侵入できるのですが、外に出ることはできないという構造になっていました。中央に餌を置き、ゴキブリがなかに入るのを待ちます。数匹捕獲したら、水の入ったバケツに沈めるなどして、なかのゴキブリを殺します。捕獲器は洗って何度も使う仕様です。

透明で中のゴキブリが丸見えなのもちょっとですが、ゴキブリを自分で殺して容器を洗うというのもハードルがめちゃ高いですよね。発売当時としては画期的商品だったのですが、残念ながら欠点を全て解消したごきぶりホイホイの前に、なすすべはありませんでした。

余談ではありますが、インタックが発売された1971年は、『スペクトルマン』や『帰って来たウルトラマン』、『仮面ライダー』などによっておきた第2次怪獣ブームのまっただなかでした。そこでブームにあやかってオリジナル怪獣『ゴキドン』を創作し、下のような販促シールを配付したり、着ぐるみまで作って怪獣ショーをしたり、ソフビ人形をプレゼントまでして販促に努めました。父が関連会社で働いていたせいで、わたしはゴキドンの大ファンになり、家中にゴキドンシールを貼りまくったのをいまでも思い出します。母には大顰蹙でしたが(笑)。

購買する主婦はゴキブリが大嫌い。ゴキブリ怪獣を使っての展開は、子供には受けても主婦には大ヒンシュクだったのではないでしょうか。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

 

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