もしもいま南北朝鮮が「統一」したら

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韓国で大統領に就任した文在寅の経済音痴ぶりは常軌を逸している。経済失政が明らかになるのはそう遠くないが、火の粉を被るのは朝鮮半島に甘過ぎる日本だ。

朝鮮半島の南北統一が世界平和への一里塚のような理論の“リベラル派”もいるが、それはとんでもない間違いだ。それがたとえ文大統領の描く「高麗連邦(一国二制度)」であっても、日本が“国家存立の危機”を迎える可能性は大きい。

最悪は北朝鮮が崩壊し、韓国主導の統一が実現した場合だ。第2次朝鮮戦争が恐ろしいのは言うまでもないが、その結果到来する“和平後”は、もっと恐ろしいことが起こるのである。

「例として挙げられるのが西側先進国の西ドイツと、東側の優等生だった東ドイツが統一された新生ドイツの出現です。旧東ドイツとの差は想像以上に大きく、再統一後のドイツは深刻な不況に襲われ、その影響は長く続きました。韓国と北朝鮮の経済格差は、西ドイツと東ドイツの比ではありません」(国際ジャーナリスト)

経済問題もさることながら、韓国において脱北者が差別されている現状では、それ以上の社会不安が起こる可能性は大である。

 

120年前の「日韓併合前夜」の再来も

「合併後の韓国国民は、極端な生活水準の低下に直面するのは間違いありません。北朝鮮住民の自由度が増す代わりに、自由競争の社会で揺さぶられ、差別を受けたりすれば、反動化したりするかもしれません。そんななかでは、新国家として求心力維持のために、日本への挑戦を行う可能性が極めて大きいのです。日韓基本条約では、日本の国力を上回る無償3億ドル、有償2億ドル、民間借款3億ドルの計8億ドルを支払っていますが、これには北朝鮮の分も含まれています。それを韓国は使ってしまっていますが、北朝鮮の分を払えとせびるでしょう」(同・ジャーナリスト)

一方で、ロシアが南進を狙って朝鮮半島に強硬な介入をしてくることも間違いなく、そうなれば120年前の日韓併合前夜と同じような状況になるのは明らかだ。

「緩衝国家としての北朝鮮の存続というのは、日本だけでなく、中国もアメリカも、そして韓国自体にも当面は必要なことなのです。この際、北朝鮮の“葬式”後に、米中や日米だけでなく、日中も首脳間での緊密な調整が必要ではないでしょうか」(同・ジャーナリスト)

米中が動いて南北の統一をしてしまえばいい、というわけにはいかないのだ。

 

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