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『池袋暴走事故』で、過失運転致死傷罪に問われている飯塚幸三被告の第3回公判が、12月14日に東京地裁で開かれた。弁護士側は冒頭陳述で「ブレーキが作動しなかった」などと過失を否認。乗っていた車の電子機器等が経年劣化で故障していたとして、無罪を主張していく方針のようだ。
昨年4月に東京・池袋で、飯塚被告が運転する乗用車が暴走し、多数の通行人を巻き込んだ「池袋暴走事故」。9人の重軽傷者を出し、自転車に乗っていた松永真菜さんと娘の莉子ちゃんを死亡させた。
しかし、飯塚被告は警察に逮捕や拘束されることなく、世間では〝特別扱い〟だと不審感をつのらせる人が続出。彼に旧通産省工業技術院の元院長という肩書があったことから、〝上級国民〟というワードがネット上で広まった。
そんな社会的注目度の高い飯塚被告の裁判だが、弁護側は初公判から「アクセルペダルを踏み続けた」という事実を否定。あくまでも〝車の故障〟という線で、無罪を主張している。
そろそろトヨタが黙っていない!?
そして今回の公判も前述のとおり、事件を「車のせい」にするような陳述内容。飯塚被告が乗っていた車がトヨタのプリウスだったこともあり、SNSなどでは、
《そろそろトヨタは名誉棄損で訴訟を起こした方がいいのでは?》
《交差点に差しかかかったらタイミングよくブレーキが壊れるって、そんなことあるわけない》
《トヨタはこのままだと自社の車に重大な欠陥があるってことになるから、そろそろ動いた方がいい》
《自社の製品のせいにされるトヨタがかわいそう》
といった声があがっていた。
「そもそも本当にブレーキを踏んでいたかどうかは、車に搭載されている記録装置にデータが残っているはずです。当然、検察側もレコーダーを解析しており、初公判ではブレーキを踏んでいなかったことを示すデータがある、と主張していました。また、トヨタの広報部も『週刊朝日』の取材に、《一般的には記録が残ると理解しています》と回答。ここまで証拠が揃っているにも関わらず、なおも〝車のせい〟にされるのは、トヨタとしても腹に据えかねているのではないでしょうか」(ネットメディア編集者)
「池袋暴走事故」はどのような解決を見せるのか。〝上級国民〟の行く末を見守っていきたい。
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