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ハンガリーのブタペストで開催されている水泳の世界選手権で、日本はシンクロナイズドスイミングのフリーコンビネーションで3位に入り、2大会連続で同種目の銅メダルを獲得した。しかし、東京五輪へは不安を残している。
「チームとデュエット、ソロで選手を兼任させているのは日本だけでした。海外では1種目に集中させるため、ペアで出る選手にほかの演技をさせることはありません」(体協詰め記者)
昨夏のリオデジャネイロ五輪で日本は、チーム、デュエットともに銅メダルを獲得した。しかし、そのときのメンバーから3人が抜けており、今大会は新たにチームを作り直す苦労もあったという。
「井村雅代さんが代表ヘッドコーチに復帰して以来、練習が厳しくなりました。体調不良などを理由に代表入りを辞退する選手もおり、思うようなチーム編成ができないようです。兼任はその影響です」(同・記者)
日本のエースである乾友紀子は、東京五輪で29歳となる。その乾は今大会でソロを戦い、次に中村麻衣と組んでデュエットにも出た。ともに僅差の4位で表彰台を逃したが、ロシア、中国などのライバル国を驚かせたのは、乾と中村が「チーム」で再び出てきたことだ。
若手選手の「代表辞退」も
井村コーチは長時間の猛練習を選手に課すことで知られている。乾に至ってはソロ、デュエット、チームのフリーとテクニカルルーティンと、何パターンもの演技を頭に入れなければならなかった。
「日本はチームのフリーで3位を獲得しましたが、ロシア、中国に敗れたことよりも、ウクライナの追撃に遇って、他種目で表彰台を逃しました。格下に追い抜かれてしまったこちらの方が問題です」(同・記者)
フリーは五輪非公式種目だ。しかも、強豪国のロシアはこの種目を“棄権”している。そう考えると、同種目の3位は素直に喜べない。
「若い選手が代表入りを辞退しており、シンクロの高齢化は止められそうにありません」(スポーツ紙記者)
関係者によれば、練習途中の休憩もプールのなか。食事もケータリングさせ、水の中で取るという。井村イズムが日本をメダルに導いてきたのも事実だが、このままだと代表メンバーの人材不足はさらに加速しそうだ。
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