「健康オタク」だった金正恩の祖父・金日成 ~その2~

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その1からの続き)

北朝鮮では建国の父として“永遠の主席”と崇められる故・金日成だが、生前120歳まで生き永らえようと躍起になっていたらしい。

「金日成主席は、“長寿は睡眠から”と固く信奉していたといわれ、寝具も超人海戦術で作られました。漢方医のソク・ヨンファ氏による書籍『金日成の長寿健康法』によると『寝具は、スズメのあごの下にあるわずかな柔らかいふさふさの毛だけを使用して特別に製作された』ということです」(北朝鮮ウオッチャー)

1羽からほんのひとつまみ程度しか取れない貴重なもののために、使用されたスズメは70万羽という途方もない数に達した。群れない野生のスズメを獲るために、多くの人が全国で動員され、スズメ狩りを行ったと推測される。

寝具に関してはまだある。別荘のベッドには、体の各部位が当たる箇所ごとに薬剤が使用されており、枕には32種類の漢方薬が使われていたというのだ。

北朝鮮の庶民は一生のあいだに布団を持つこともなく、ましてや枕はレンガにわらを巻いて使用しているといわれる。こうした庶民の暮らしぶりなどに関心はなかったのだろう。少しでもあれば、こんな常識外れの行為ができるはずはない。

さらに、あの『喜び組』も健康増進に一役買っていた。

「17歳から20代前半の美人女性で構成された喜び組は、金日成主席を笑わせることもひとつの任務でした。彼が行くところには、常に喜び組の2~3人が同行し、子供っぽい仕草をしたり、甘えたりして、日成爺を喜ばせていたのです。これは1回笑うたびに脳細胞が活性化する効果があると『金日成長寿研究所』が勧めたためでした」(同・ウオッチャー)

ソク氏は、書籍をまとめた動機を「自然療法の信奉者だった金主席は、死亡するまで非常に活発に活動していた。彼のために研究された健康法のうち、一般にも有用なものが多かったので本を書いた」と説明している。

だが、この健康法から浮かび上がるのは、北朝鮮がやはり建国以来異常な国だという事実だ。かの地が正常で、粛清や餓死がない国であれば、スズメのあごの毛で寝具を作ろうが何も文句はない。飢餓や粛清という政治状況がある一方で、国家のトップであった金日成が、自らの健康と贅沢のみに捉われていたとしたら、人民の生き血を吸って生きただけの暴君だったことを見事に立証している。

(了)

 

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