「偉大なる将軍様」と呼ばれた故・金正日の横顔 ~その3~

(C)Viktoria Gaman / Shutterstock

(C)Shutterstock

その2からの続き)

北朝鮮の金正恩党委員長の髪形は、滑稽に見えるほど常軌を逸している。だが、先代の金正日の“センス”もまた異様だった。

  • 室内でもサングラス
    表情の変化と、目もとのしわを隠すために、冬の室内でも必ず着用していた。
  • 左手の秘密
    室内外を問わず厚い手袋をはめている。必要な場合、右手袋だけはずす。
  • 10センチの「シークレットブーツ」をやめたこともある
    2007年の南北首脳会談時まで履いていたシークレットブーツを以後履かなくなった。
  • 専用列車と「野戦車」防弾ベンツ
    咸境道など、北部地域の遠い所へは専用列車を利用する。近い所へは“野戦車”と呼ばれる防弾ベンツ乗用車に乗る。ヘリなど航空機は特別な場合ではなければ利用しない。
  • ひじ掛け専用椅子は必需品
    青のひじ掛け椅子を長く使っていた。現地指導のたびに同じ椅子が登場することから推測すれば、専用椅子をあらかじめ準備しているものとみられる。
  • ロシア産手作り毛の帽子
    サングラス、手袋とともに冬の現地指導必需品として登場した。脱毛を防ぐためなのか、室内でも取らない。ロシア製高級手づくり製品である。
  • 超大型傘
    雪が降る場合、随行副官が開いて持つ。5人ほどが一緒に使うことができる大きさで、大型パラソルを連想させる。
  • 10年以上着た「将軍様の綿入れ」
    北朝鮮メディアが「野戦服」または「将軍様の綿入れ」と呼ぶコート。金正日自身が「10年以上着た」というほど大事にしている服だ。

金総書記の現地指導時、幹部たちは不動の姿勢を取るか、筆記や録音をしている。腕を下げたり、足を開いたまま立っている随行員は義弟(妹の金敬姫の夫)である張成沢だけだった。その張成沢は、金総書記の後継者の正恩に跡形もなく消し去られてしまった。

(了)

 

【画像】

(C)Viktoria Gaman / Shutterstock

【あわせて読みたい】

殺害された金正男はいま「あの世」で何を思う ~その1~

※ 「健康オタク」だった金正恩の祖父・金日成 ~その1~

※ もしもいま南北朝鮮が「統一」したら

※ 北朝鮮ついにICBM発射!金正恩が指揮する「ミサイル開発競争」

※ 韓国・文在寅大統領に教えたい「従軍慰安婦の真実」~その1~