石原さとみと綾野剛のW主演ドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ系)の特別編が、6月16日に放送された。これで物語は完結したのだが、最初から最後まで批判されっぱなしであった。
小学生が書いたような脚本、ベタな演出、古臭いシーンなど、誰がみてもおかしな出来であった『恋はDeepに』。これが、大人気俳優を起用して、日テレ主力の〝水曜22時〟に放送されたのだから不思議なものである。
しかし今までも、「なんでこれがOKになったんだ?」と、思わずクビをかしげてしまうドラマは数多く制作されてきた。
例えば、同じく石原主演の『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(2019年、TBS系)。すべりっぱなしのギャグや、アニメのようなCG演出など、見ていて恥ずかしくなるシーンのオンパレード。ストーリーも2000年初頭の漫画を原作としているだけあって時代にあっておらず、何がイケると思ってドラマが制作されたのか不思議な作品であった。
東日本大震災を利用した伝説の朝ドラ
朝ドラでは、2018年の永野芽郁主演の『半分、青い。』(NHK)に批判が集中していた。まず、ヒロインが応援できる要素が全くない自己中女であったことで炎上。朝ドラなのに、ヒロインに嫌悪しながら見る人が続出したのだ。
さらに物語の途中では、とってつけたような東日本大震災の描写で、ヒロインの親友が死んでしまった。お涙頂戴のためだけに〝東日本大震災&親友の死〟というよくばりセットをかましたことで、ネット上で大炎上。同作は一体、放送中に何回炎上したのかわからないほど、たびたび批判を受けていた。また放送期間には、「半分白目」というハッシュタグまで制作され、視聴者たちが集まって愚痴を漏らしあう事態にまで発展していた。
ほかにも、バズらせるためだけのようなストーリー展開であったが、まったくバズらずただの滅茶苦茶な作品になった田中圭主演の『先生を消す方程式。』(テレビ朝日系)なんてドラマもあった。
もちろん、放送してみないと当たるかどうかわかりにくいだろうが、第1話からコケても最後まで作り続けなければならない現場は大変そうだ。
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