企業が戦々恐々する厚労省の取締部隊「かとく」

風見鶏 / PIXTA(ピクスタ)

“電通事件”をきっかけに社会問題化した過重労働だが、それを取り締まる労働基準監督署(労基署)の権力が先鋭化している。それに伴い、かつてないほど強化され始めたのが、過重労働を放置する企業への取り締まりだ。企業にとっては、かつて恐れられた総会屋よりも怖い存在と言える。

東京都千代田区にある九段第3合同庁舎13階に、東京労働局の精鋭部隊で編成される通称“東京かとく”がある。かとくとは、『過重労働撲滅特別対策班』のことで、悪質な長時間労働を取り締まる専任組織として2年前に設立された。厚生労働省にある“本省かとく”が指令塔で、東京労働局(東京かとく)と大阪労働局(大阪かとく)が手足となる実動部隊だ。

電通の捜査を主導したのは東京かとくだ。これまで労基署は、事業所単位で一件一件しらみつぶしに取り締まってきたが、かとくのターゲットは大企業の本社だ。本社に狙いを定めて一点突破で監督する体制は効果的で、電通の前には5社が書類送検されている。靴販売チェーン『ABCマート』や外食チェーン『フジオフードシステム』、『サトレストランシステムズ』、スーパーマーケットの『コノミヤ』、それに『ドン・キホーテ』だ。

 

強大な権力を持つ「かとく監督官」

今後、厚労省は監督体制の効率化をさらに加速させる。昨年4月、労働局47局にかとく監督官より上の“かとく監理官”を設置したのもそのためだ。現場に踏み込むかとく監督官は、ガサ入れもできれば、被疑者の逮捕と送検もできるマトリ(麻薬取締官)のような特別司法警察職員でもあり、その権限は極めて強大だ。

「目下、かとくが照準を合わせるのが“メディア”です。昨年12月には、朝日新聞東京本社が中央労働基準監督署から是正勧告を受けています。このときの対象は編集部門ではなく財務部門でしたが、今後、各紙各局の編集部門がターゲットとなる可能性があります」(厚労省担当記者)

日経新聞は残業抑制が優先され、記者に“夜回り制限令”を出したという。“夜討ち朝駆け”が当たり前だった新聞記者に残業抑制のメスが入るというのも、世の中変わったものだ。

 

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