尖閣諸島で中国に対峙する海上保安庁の「弱み」

尖閣諸島領有権を主張する中国人による対日抗議デモ(2012年 恵州市)(C)Shutterstock

尖閣諸島のある海域では、事態の沈静化どころか、日本と中国のにらみ合いが長期化の様相を呈している。

『孫子の兵法』にある基本は《戦わずして勝つ》だ。2015年度の海上保安庁資料によると、海上保安庁と中国海警局が保有する1000トン以上の船舶は、海保の(巡視船)62隻に対して、中国海警局船は2倍の120隻である。しかも最近、尖閣諸島近海で、機関砲を装備した中国海警局船が確認されるようになっている。

このように常に数や火砲の規模で敵を上回るという戦法は、まさに、孫子の兵法そのものだ。片や海保の実情は“清貧”と呼ぶにふさわしいほどである。

「日本は1979年の『海上における捜索及び救助に関する国際条約』(SAR条約)に加盟しています。最初に日米間で日米SAR協定を締結し、日米で太平洋を2分割しました。これにより日本は、本土から1200海里(約2200キロメートル)の広大な西太平洋の捜索救助を担当することになったのです。海保庁は、その役割を担う船艇として、当時世界最大級の5000トン級巡視船『みずほ』、『やしま』の2隻を建造し、国際条約の責務を果たしてきました。また、ジェット機も2機を導入し、監視レーダーや赤外線暗視装置などにより、現在の巡視船とジェット機の連携による捜索救助体制を確立したのです。しかし、それらの耐用年数が近づいてきた現在、捜索救助体制維持が急務になっています」(国際ジャーナリスト)

 

規模も武装も海保より上の中国艦隊

中国海警局は2013年3月の全国人民代表大会で、国務院改革の元にできた『国家海洋委員会』の傘下組織だが、海上自衛隊に近い“実力艦隊”である。3000~5000トン級の新造船の建造も進み、機関砲を搭載した新公船が東シナ海や南シナ海に進出し始めている。

海保庁は、全国の海岸線と世界第6位の広大な海洋を守るために存在するが、職員数は約1万3000人。東京消防庁職員の1万8000人に比べると、数の上だけでなく年間予算も東京消防庁より少ない。

2010年9月、尖閣諸島付近で違法操業していた中国漁船と、取り締まりを実施した海保とのあいだで『尖閣諸島中国漁船衝突事件』が起きたが、数の上でも武装力でも上回る中国は、海保が音を上げるのを待っているのである。

 

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(C)Chintung Lee / Shutterstock

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