なぜ「銭湯」は減少を続けているのか

IYO / PIXTA(ピクスタ)

ここ数年、銭湯ブームが続いている。だがその反面、廃業する店舗もあとを絶たない。銭湯の数が最も多かった1986年は、都内に2600以上の銭湯が存在していた。だが、2016年には約600軒まで減少している。その背景には、経営者の高齢化や後継者不在などの問題が指摘されている。

「1990年代後半から2000年代前半にかけてスーパー銭湯がブームになりました。健康ランドよりも入浴料が安く、またバラエティーに富んだ種類の風呂を楽しめることで庶民の心を揺さぶったからです。その一方、最近メディアでよく取り上げられる“下町の銭湯”や“昔ながらの銭湯”が人気なのは、かつての懐かしい日常が思い出されるという“自分なりの価値”の掘り起こしに成功したからと言えるのではないでしょうか」(サブカルチャーライター)

銭湯はかつて、日常の衛生機能といえる場所だったが、風呂付きの賃貸物件が一般的になった現在は、自宅とは違う風呂を楽しみに行く場所だ。これほど身近に、心も体も開放できる空間というのはなかなかない。500円弱という価格も、居酒屋で生ビール1杯飲むのと同じなわけで、コストパフォーマンスが高い。

そして、地域のコミュニケーションの場として機能している面もある。高齢者にとっては知り合いと顔を合わせることのできる貴重な空間だ。

 

「改修」と「後継者」が大きな問題に

「銭湯もスーパー銭湯の流行に倣い、狭い空間にさまざまな風呂を用意しましたが、逆に開放感を失いました。現在は、スーパー銭湯の逆をいく、まっさらで大きく静かな湯船で、ゆったりとくつろげる空間にしている銭湯も増えました。設備が少ないと浴場内の音が静かになって落ち着きを楽しめるのです」(同・ライター)

しかし、現在の銭湯がクリアすべき課題は“後継者問題”だ。

「銭湯の改修は、配管や設備などに膨大なお金がかかります。東京都の場合は補助金が出るので、金額面の負担はそれなりにフォローされていますが、いまも昔も数千万円から億に近い金額がかかるのは変わっていません。それよりも改修やリフォームができるかできないかを左右するのは、返済までの10年や20年にわたって店を続けてくれる後継者がいるかどうかです」(同・ライター)

銭湯を経営するにあたって、資格こそ必要ないもののそれらを教える場所は身内以外にはない。依然として世襲が基本とされているなかで、日本の伝統文化を失わないためには、“銭湯要員”の育成システムをつくることが望まれている。

 

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