声優はナレーションに不向き?『鬼滅』声優がボロクソでもオタクは擁護

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映画・アニメにおける芸能人の声優起用に対し、声優オタクが「本業の仕事を奪うな」と親の仇のように怒るのは、もはやネット上でおなじみの光景。しかし、その立場が逆になると、オタクは手のひらを返したように逆ギレするようだ。

昨年来、声優のバラエティー・ドラマ出演は目に見えて増加しており、アニメ声優がバラエティーやドキュメンタリーのナレーションを務めることは日常的に。タレントの声優挑戦に誹謗中傷を浴びせるオタクが、声優のTV出演はやすやすと受け入れる光景も日常茶飯事だ。しかし、アニメ声優がナレーターの仕事を奪っているこの現状に、公然と異議を唱える勇気ある者が現れた。

この人物は『水曜日のダウンタウン』、『ジョブチューン!』(どちらもTBS系)、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)などで活躍する、誰しもがその声に聞き覚えのあるナレーター・服部潤。9月16日、服部は自身のツイッターで

《有名声優かしらないけど、番組ナレーターに使うのはもう止めにしないか?》
《内容が全く入って来ないし、番組として成り立ってない 声優はキャラクターを通しての表現はピカイチだけど、ナレーションとしての表現は全く出来ていない》
《そりゃそうだ ナレーターは10年以上それだけを追求しているのだから》

と表明し、ナレーション技術のないアニメ声優の起用に物申したのだ。

“真っ当な指摘”に声優オタクが大発狂で反論

するとこれに対し、オタクは日頃の主張を棚に上げ、服部に二枚舌の猛反論を開始。声優はあくまでアニメ向きの演技で〝声の仕事〟全般に向いている訳ではないという真っ当な指摘が、まさかの大炎上と化してしまった。

「一口に〝声の仕事〟と言っても、アニメの声優、映画の吹替、ナレーションは求められる喋り方が全て別物。しかし、声優オタクは〝アニメのアフレコ=お手本〟と刷り込まれているため、甲高いキンキン声や過度に抑揚をつけた読み方が〝模範演技〟だと信じて疑いません。そのため、映像に合わず浮きまくっているナレーションでも、彼らは手放しで礼賛しますよ」(養成所関係者)

この夏、番組開始以来25年にわたり『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』(日本テレビ系)のナレーションを務めてきた真地勇志が、『三四郎』小宮浩信にそっくりな〝鬼滅声優〟花江夏樹に交代した。しかし、このナレーションは一般視聴者から

《キャラが喋ってるみたいで気持ち悪いんだよ》
《力が入りすぎなんだよね。聞いている人に言葉を染み込ませるようなナレーションは少ない》
《真地さんから花江くんに変わってて違和感やば》
《あのナレーションは頭に入ってこない》

などと酷評の嵐。服部も言及した声優とナレーターとのミスマッチが、如実に現れている例と化している。

〝声優〟というフィルター抜きにして、フラットに声の演技を評価できないものか…。

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