中国製衣料品と「北朝鮮経済制裁」の密接な関係

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中国・丹東の中朝国境に架かる橋(遼寧省)(C)Shutterstock

北朝鮮への経済制裁が国連において全会一致で可決され、そのなかのひとつに北朝鮮の主力輸出品である繊維製品の全面禁輸が挙げられた。このことにより、日本の低価格衣料品が大きな影響を受けることになる。

中国の衣料品メーカーは、より安い労働力によって低価格競争に勝てる製品を北朝鮮に頼っているからだ。“メイド・イン・チャイナ”のタグが付けられた北朝鮮製の衣料品は世界中に輸出されており、これが核兵器やミサイルに変わっている。

「これまで国連制裁には、繊維製品の輸出禁止は含まれていませんでした。今回の制裁は石油禁輸とは比べ物になりませんが、北朝鮮の外貨獲得においては痛手です。昨年の北朝鮮の輸出実績における繊維製品は、石炭や他の鉱物に次いで2番目に大きく、計7億5200万ドル(約830億円)を稼ぎ出しているからです」(北朝鮮ウオッチャー)

 

中国・丹東で流通する「隠れ北朝鮮製品」

昨年、在日本朝鮮人総連合会(朝総連)系の企業で中国の丹東市にある縫製業『愛特服装有限公司』が、中国企業に偽装し“メイド・イン・チャイナ”としてイトーヨーカ堂と紳士服量販店のAOKIに商品を卸していたことが発覚した。

「日本は2006年より北朝鮮からの輸入を全面的に禁止していますが、昨年までは、北朝鮮の海外労働者によって第三国で生産された製品を日本国内で販売する行為は認めていました。ただし、オーストラリアのスポーツブランドの『リップカール』は昨年、メイド・イン・チャイナとタグ付けされた同社のスキー用品の一部が、実際には北朝鮮の工場で製造されていたとして謝罪し、未認可の下請けに外部委託した不正な卸売業者を非難しています」(同・ウオッチャー)

丹東は中朝貿易のメッカで、取引業者や代理業者が広く参集しており、現在も“隠れ北朝鮮製品”が広く流通している。

「丹東には数十の代理業者が存在し、中国の衣料品サプライヤーとアメリカやヨーロッパ、日本、韓国、カナダ、ロシアのバイヤーのあいだを仲介しています。中国の対朝輸出は、国連の禁輸リストに含まれていない織物材料や他の労働集約財などがけん引し、今年上半期でほぼ3割増の16億7000万ドルに達したことは中国当局も認めています。中国のサプライヤーは、丹東経由で北朝鮮内の製造工場に布地やほかの原材料を送っています。実際には制裁は抜け道だらけなのです」(同・ウオッチャー)

毎日のように着ている服が、核兵器とミサイルに化けていたと思うと恐ろしい話だ。

 

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