2021年の“上質ドラマ”TOP3! 松たか子、永野芽郁、大倉忠義が大活躍

松たか子  永野芽郁  大倉忠義 

松たか子  永野芽郁  大倉忠義 画/彩賀ゆう 

話題のドラマが目白押しだった2021年。その中でも特に質の良かった、ドラマトップ3を紹介しよう。

第3位は『知ってるワイフ』(フジテレビ系)。『関ジャニ∞』大倉忠義と広瀬アリスが共演したドラマで、1月期にフジテレビ系の木曜ドラマ枠で放送。夫婦関係が破綻した男(大倉)が、人生をやり直すために過去へタイムスリップし、妻(広瀬)と結婚しない人生を選ぼうとする…というストーリーだ。

初回の世帯平均視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と大爆死したものの、リアルな夫婦・男女のすれ違いを描いたシリアスなテーマが話題を集め、視聴率は右肩上がりに。最終回では、番組最高の8.9%を記録。終わってみると、初回視聴率が一番低かったという珍しい偉業を達成した。

「同作が成功したのは、とにかく脚本が良かったから。人気俳優に医者か刑事か裁判官をやらせておけば、とりあえず高視聴率を確保できる日本のドラマ事情の中で、平凡な夫婦を描いたこの作品がヒットしたのは異例でしたね。俳優としてはそこまで引きがない、大倉&広瀬コンビで成功したのも、脚本の良さを物語っています。原作は韓国の名作ドラマということで、韓国ドラマに馴染みのない一般層が、ドロッとした展開に新鮮に感じたのかもしれません」(記者)

2021年の最上質ドラマは松たか子の…!?

第2位は『ハコヅメ〜たたかう! 交番女子〜』(日本テレビ系)。「警察官にさえなれば一生安泰」そんな安易な考えから警察官になった新人・川合麻依(永野芽郁)が、通称〝ハコヅメ〟こと交番勤務に配属されることになり、問題を起こして交番に飛ばされてきた刑事課の元エース・藤聖子(戸田恵梨香)とペアを組むよう言い渡されてしまう…というストーリーだ。

「『ハコヅメ』の凄かったのは、万人受けするコメディードラマを作れたことでしょう。日本のコメディードラマ界といえば、クセの強い宮藤官九郎氏、福田雄一氏などが牛耳っており、信者しか見ないために視聴率も低調でした。しかし『ハコヅメ』は幅広い層に受けて、高視聴率を獲得。また、同作は脚本の良さはもちろんですが、主演の2人のほか、三浦翔平、山田裕貴といったキャストの演技力が光っていました。脚本・演出・俳優がこれほどかみ合ったドラマは、2021年では他になかったでしょう」(同・記者)

第1位は『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)。主人公の大豆田とわ子(松たか子)は、これまでに3回結婚して3回離婚した〝バツ3〟女性。建設会社の社長に就任し、最初の夫・田中八作(松田龍平)との間に生まれた中学3年生の娘・唄(豊嶋花)と暮らしている。田中はレストランのオーナー兼ギャルソン、2番目の夫・佐藤鹿太郎(角田晃広)は器が小さいファッションカメラマン、3番目の夫・中村慎森(岡田将生)は、とわ子の会社の顧問弁護士で理屈っぽいひねくれ者。3人の元夫は、とわ子のことを〝好きで嫌い〟なようで…というストーリーだ。

「脚本は、ドラマ『カルテット』(TBS系)などでヒットを飛ばし続けている大御所脚本家・坂元裕二氏。坂元氏の脚本は、ファンから見ても当たり外れが激しい印象ですが、今作は大当たりでした。特に何か目的があるわけでもない4人の日常を描いただけの作品ですが、坂元脚本らしい一癖も二癖もあるポップな台詞の掛け合いに、ドラマファンや業界関係者が大喝采。『ギャラクシー賞』を受賞したほか、『第108回ザテレビジョンドラマアカデミー賞』で5部門を受賞、『東京ドラマアウォード2021』でも3部門を受賞しました」(同)

2022年は、どんな名作ドラマが生まれるのだろうか。

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