『もう中学生』だけじゃない! 「奇抜ネタ」で再ブレークした“元一発屋”たち…

(C)Iurii Stepanov / Shutterstock

かつてのお笑い界において、一度売れた後に仕事がなくなる〝一発屋〟は当たり前の存在だった。しかし、最近はその事情も徐々に変わってきており、10年以上の時を経て謎の再ブレークを果たす芸人が相次いでいる。

その筆頭と言えるのが、昨今バラエティーに引っ張りだこのピン芸人・もう中学生だろう。もう中は2008年のショートネタブームでブレークするも、一過性の需要ですぐに姿を消す。しかし昨年、無観客の劇場で1人ネタを行う異様な光景がウケ、有吉弘行の番組に呼ばれたことから誰もが予期しなかった復活を遂げた。

その勢いは留まるところを知らず、バラエティーのみならず、CMやトーク番組、インタビュー記事など各メディアに連日露出している。その仕事量たるや前回をしのぐほどで、再ブレークというよりこちらが本ブレークとすら言えるだろう。

現在も過去もテレビメディアでブレークしたもう中に対し、ネット人気から徐々に復活していったのが『ジョイマン』だ。

勢いだけの一発屋が謎の再ブレーク

『ジョイマン』はキモキャラと脱力ラップでもう中と同時期にブレークしたものの、すぐにその実力の低さが露呈し〝一発屋〟に。しかし、ラップ担当の高木晋哉がツイッターでラップネタの投稿を繰り返していたところ、そのくだらなさがユーザーにウケ、今では毎投稿がバズるほどになった。

その人気が目に止まったのか、徐々にテレビ仕事も増え、2021年の『M-1グランプリ』ではセブンイレブンの協賛CMに出演。「もしジョイマンが優勝したら」というぶっ飛んだ設定が、ネット上で大きな話題を集めた。ちなみに自身は2009年の大会で1回戦敗退。漫才の実力は素人以下だ。

コウメ太夫は2012年、『テベ・コンヒーロ』(TBS系)の「コウメで笑ったら即引退」企画が、お笑いファンの間で〝革命〟と言われるほどの伝説的回となり再注目を浴びることに。その後も、ツイッターで毎日行なっている「まいにちチクショー」なるネタ投稿の意味不明・支離滅裂さが話題を集め、テレビにも度々登場するようになった。ちなみにそのネタは《鮭は白身魚かと思っていたら~、酒飲もう東京ド~ム10個分の広さだよ!でした~》など常人の理解を越えている。

なかやまきんに君はコロナ禍に自宅でできる筋トレ動画をYouTubeに投稿したところ、世間のニーズにマッチして大人気を獲得。チャンネル登録者数は140万人に迫り、ネット上で再ブレークしている。先日には、真面目なNHKアナウンサーが原稿を読めなくなるほど笑わせてしまったハプニングがネットで大バズリし、さらに人気が拡大中だ。

テレビや劇場しかなかったかつてと違い、現在はSNSや動画サイトの活用次第で復活できるようだ。

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