佐藤健と綾野剛のバトルを堪能!人気漫画「亜人」実写映画化

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『亜人』

配給/東宝 9月30日よりTOHOシネマズ新宿ほかで全国公開
監督/本広克行
出演/佐藤健、綾野剛、玉山鉄二、城田優、千葉雄大ほか

“命を繰り返す”――つまり死んでもまた生き返る新人類“亜人”が主人公という奇想天外な設定で、カリスマ的な人気を誇るコミックスの映画化だ。またソレかよ、とお思いの方もいるでしょうが、『るろうに剣心』シリーズの佐藤健、『新宿スワン』シリーズの綾野剛という当代のイケメン・スターガップリ四つの共演となれば、イケメン大好き女性観客の皆さんならずとも、身を乗り出したくなるのも無理はない。おまけに監督は『踊る大捜査線』シリーズの本広克行となれば、ヒット・メーカーそろい踏み! ではないか。エンターテインメントの王道ではある。

病気の妹を救うため研修医になった永井(佐藤)は、ある事故で死亡するが、直後に生き返る……彼は“亜人”だったのだ。捕まれば非人道的なモルモットにされてしまう彼は、国家から狙われる逃亡者となってしまう。そんな彼の前に出現したのが、人類に牙をむく“最凶”のテロリストである佐藤(綾野)だった。人類対亜人、あるいは亜人対亜人のエンドレス・バトルはどう決着がつくのか?

 

佐藤と綾野の息はぴったり

佐藤が演じるのが永井で、綾野が演じるのが佐藤、と俳優名と役名が紛らわしいが、まあ瑣末なことか。普段は人間と変わらず生きているという点では、この夏公開された窪田正孝主演の『東京喰種 トーキョーグール』に似ているし、死んでも何度も生き返る、というあたりは春に公開された木村拓哉主演の『無限の住人』を連想する。そういえばみんなコミックス原作であった。

死んでも死なないので、亜人対亜人のバトルが“死闘”に見えないのが弱点ではあるが、狂気のテロリスト役の綾野が楽しそうに悪の魅力を発散しているし、芝居で騙し合う心理的バトルもある。ド派手なアクションのつるべ打ちなので意外と飽きない。CGもてんこ盛り。特に人間には見えず、亜人だけの特殊能力として、黒い粒子を放出して闘わせることのできるIBM(インビジブル・ブラック・マター)のバトルはいかにも最先端!

佐藤と綾野は『るろうに剣心』(2012年)でも共演しているので、すでに呼吸はピッタンコ。ふたりとも撮影中はほとんどサラダチキンとか卵しか食べず、肉体改造を図ったという。特に綾野のビルドアップぶりは男性ヌード好きの貴女(?)を魅了しますぞ。そういえば綾野は今年の『武曲 MUKOKU』でも逞しいハダカを披露していた。“男も脱ぐ時代”を象徴している俳優だなあ。女優も出ているが、これはやっぱり、オトコで観る! 映画ではないか。

 

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