『ジョブチューン』炎上騒動の数々…“一流シェフ”のジャッジに疑問相次ぐ

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1月1日放送の『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)で、審査員が下した〝無慈悲ジャッジ〟が大炎上を招いている。

番組では、『セブン-イレブン』『ローソン』『ファミリーマート』の和・洋・中5品、スイーツ3品の合計8品について、一流料理人やスイーツ職人が合格・不合格をジャッジ。問題となったのは『ファミリーマート』の『直巻和風ツナマヨネーズおむすび』だった。

審査員たちが商品を試食する中、イタリアンの鬼才と呼ばれる有名シェフがおにぎりを口に入れる前に、「いや、もう僕いいです」と試食を拒否。アナウンサーが「やはりジャッジで美味しいか美味しくないかの判断なので、一口だけでも召し上がっては頂きたいのですが…」と伝えると、シェフは「そこが僕の中で問題になっていて、食べたいなって気にさせない。美味しいか否かは、まず食べてみての話じゃないですか。でもこのおにぎりは、僕に食べてみたいって気にさせない」とバッサリ切り捨てた。

ネット上ではそんなシェフの態度に対し、非難の声が殺到。同時に、炎上を想定に入れながらも同企画を放送したと思われる運営側にも、厳しい目が向けられている。しかし「ジョブチューン」の炎上は今に始まった話ではなく、これまでにも数々の炎上を引き起こしてきた。

『ジョブチューン』の企画自体がオワコン?

2021年5月22日放送回では、人気ケーキチェーン店『銀座コージーコーナー』の商品格付け企画が行われた。コージーコーナー社員イチ押しのトップ10メニューを、有名店のスイーツ職人7名が食し、そのクオリティーをジャッジ。コージーコーナーは2020年2月にもこの企画に登場しており、今回は〝リベンジ〟を挑むことに。この時、社員が3位に選んだ『瀬戸内レモンのパイ』のジャッジシーンでの審査員のコメントが、コージーコーナーファンを怒らせてしまった。

同商品は、試食中から頭を抱える職人が出るほど辛辣な評価が相次ぎ、とある職人は「全然ダメです!」と失望感をあらわに。問題点は食感のアンバランスさで、パティシエは「パイがふにゃふにゃ。かと思えば、こっちは…音を聞いて下さい」と生地をフォークに刺し、皿にコンコンと打ち付け、硬すぎることをアピールした。

続けて、「こんなの合格は出せるわけないじゃないですか」「申し訳ないけど、顔を洗って出直せって感じですよね」とかなり厳しい表現でバッサリ。商品のクオリティーを厳しく指摘したが、あまりの厳しさにコージーコーナーファンからは

《安くて気軽に食えるケーキではなく、高いケーキ作ってる奴がしゃしゃんなや》
《美味しくなかったとしても、一生懸命作ったものをフォークで突きながら顔洗って出直せとか…》
《コージーコーナーって間違いなく庶民向けで、企業努力でこの値段の中でいかに良いものを作るかってやってると思うんだけど、それを客層の違う一流パティシエ? が顔洗って出直せって批判するのは違うと思うわ》
《台本である事を祈る。でなければ、言い過ぎ》

などといった反発コメントが殺到した。

2021年10月23日放送では、人気焼肉チェーン『安楽亭』の従業員300人が選んだイチ押しメニューTOP10を、高級焼肉店の店主ら7人がジャッジ。「牛ホルモン」や「石焼ビビンバ」を含むメニューが次々と登場したが、高級焼肉店の経営者が多いからか、「安楽亭」の商品を辛辣な言葉で貶す場面もあった。

特に視聴者から不満を買っていたのは、その中の2人の審査員。うち1人は「店来てください。教えますよ5分で」「考えすぎたらおかしくなっちゃうんで、1年も2年もやることじゃない」と酷評。これにカチンと来た人も多いようで、視聴者からは

《この企画は面白いけど、安楽亭と焼肉の名店はそもそも、というか発想の根本から全てが違う》
《一流料理の人達の言ってる事はもっともなんだけど、チェーン店は客層の好みが広いからなあ》
《今日の審査員は「超一流料理人」じゃなくて「高級焼肉店店主」やん。そんな人たちに合格不合格決められても…》
《別の世界線の料理なんだから、審査している人が間違い》
《一流焼肉屋の方が上っていう前提を敷いているのが、そもそもどうなんだろうなと思う。チェーンはチェーンの企業努力をしてる訳で、コンセプトの違いだと思う》

など、番組の趣旨に疑問を抱く声も少なくなかった。

今回のコンビニ商品もしかり、チェーン店の商品を一流シェフがジャッジするという企画そのものが視聴者のニーズと合わないのかもしれない。

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