『ONE PIECE』カイドウ撃破後の展開は…? 尻すぼみを危惧する読者「実質海賊王」

『ONE PIECE』カイドウ撃破後の展開は…? 尻すぼみを危惧する読者「実質海賊王」

『ONE PIECE』101巻(尾田栄一郎/集英社)

“海賊王”を目指す男たちの戦いを描いた漫画『ONE PIECE』。「ワノ国編」も佳境に入り、物語はますますクライマックスへと近づいている印象だ。しかしその一方、読者の間ではカイドウ戦後の“盛り下がり”を懸念する人も多いという。

カイドウは四皇の1人であり、「ワノ国編」のラスボスにあたるキャラクター。戦力としては“最強”と形容されることもあり、初登場の際には陸・海・空に生きる全ての者の中で「『最強の生物』と呼ばれる海賊」と物々しい煽りが入っていた。

「ワノ国編」ではそんなカイドウとルフィたちが戦闘するのだが、当然そう簡単には決着がつかない。すでに作中では、かなりの長期間にわたって戦闘が繰り広げられてきた。過去には作者・尾田栄一郎が「どうやって倒せばいいか」分からないと言っていたほど、難攻不落の存在となっている。

少なくともこれまで登場したキャラクターで、最強であることは疑いない。だからこそ、ここでルフィがカイドウを無事倒せたとすれば、ほとんど“ゲームクリア”状態になってしまいそうだ。

実際、今後を心配する読者からは、《もうカイドウ倒した時点で実質海賊王やろ》《ガチで作中最強のカイドウとここで戦うべきではなかったよな。カイドウを強くしすぎた》《カイドウ以上の凶悪キャラなんて今後出てくる?》《ビッグ・マムとカイドウの連合とか倒しちゃったら、敵もうほとんどいないじゃん》といった声が上がっていた。

まだ決着がついていない戦いは?

では、本当にルフィにとって強敵は残っていないのだろうか。すでに登場しているキャラクターの中で、ライバルになりうる存在をピックアップしてみよう。

まず、“赤犬”こと海軍大将のサカズキ。「マリンフォード頂上戦争」では、ルフィとエースを諸共撃破したことが記憶に新しい。この時の傷はルフィの胸に未だ残っており、宿敵のような存在と言えるだろう。しかしサカズキはすでに手の内が見えているため、再戦してもカイドウ戦ほど盛り上がらないかもしれない。

お次は“黒ひげ”マーシャル・D・ティーチ。彼は白ひげを討ち取り、海軍を手玉に取るなど、世界にとっての大きな脅威となっている。しかしルフィたちにとって、そこまで因縁が深いわけではない。またどことなく小者的な性格なので、カイドウ戦のような“下から挑む”胸アツバトルは期待できないだろう。

もしカイドウ戦を超える展開があるとすれば、やはりそれはシャンクスではないだろうか。能力も実力も分からない四皇の1人であり、戦闘力としては申し分のない人物。ルフィにとって恩人ではあるが、いつか海賊としてぶつかる可能性は少なくないはずだ。

だが、作者はこれまで読者の予想を上回るシナリオをいくつも生み出してきた。その頭の中には、こうした想像すら超える怒涛の展開が用意されているかもしれない。

文=野木
写真=まいじつエンタ