マガジン『英戦のラブロック』ついに打ち切り!“汚いオールマイト”が話題になるも…

マガジン『英戦のラブロック』ついに打ち切り!“汚いオールマイト”が話題になるも…

マガジン『英戦のラブロック』ついに打ち切り!“汚いオールマイト”が話題になるも… (C)PIXTA

さまざまなジャンルの漫画があふれる昨今、どんな作品でも“どこかで見たような展開”が出てくるのは避けられない。その中でも、昨年5月から『週刊少年マガジン』で連載が始まった『英戦のラブロック』は既視感の強さによって話題を呼んでいた。1月12日発売の「マガジン」7号で同作がついに最終話を迎えたが、そのラストにも厳しい声が寄せられている。

※『英戦のラブロック』最新話の内容に触れています

同作の主人公・宙野陽彩は、世界に平和をもたらした特殊能力持ちの超人「英雄」に憧れていた高校生。しかし幼馴染・南海イルカの危機をきっかけとして英雄たちの裏の目論見を知り、レジスタンス「ラブロック」と結託。英雄に掌握された世間に、反旗を翻していく。

最終話『宙野陽彩』では、英雄を管理する組織「ハーヴェスト」に囚われたイルカをめぐって、陽彩と“筋肉の英雄”マルスの決戦に。詳細は割愛するが、マルスたち英雄を倒せば世界が滅び、英雄を野放しにすればイルカが死ぬという究極の選択を迫られ、1つの決断を下したところで幕を閉じる。

ざっくり言えば、「読者の想像におまかせします」という典型的な打ち切りエンド。読者からの評価も、《英戦のラブロック最終回…これは酷い》《清々しいまでの打ち切り最終回だった》《急に終わったんだけど…終わり方いきなりすぎたなぁ》《英戦のラブロック完全に打ち切りやん》《ひどい終わり方で泣いちゃった》と手厳しいものになってしまった。

相次ぐ既視感…ラストは「ドラえもん」?

同作のオマージュ要素について説明すると、「職業として世界を守る」という英雄の設定は、アメコミ『ザ・ボーイズ』や漫画『僕のヒーローアカデミア』に近い。英雄たちの外見や能力も、既視感のあるものが多かった印象だ。

とくにマルスは立場や外見、口調などに「ヒロアカ」のオールマイトの影がちらつくキャラクター造形。裏の顔が狂気に満ち、セクハラ描写もひどかったので、一部の読者からは“汚いオールマイト”呼ばわりされていた。

その後の展開でも『チェンソーマン』や『ファイアパンチ』などとの類似が指摘されていたが、最終話にはあの『ドラえもん』を連想させるシーンも。ラストのコマにて、陽彩たちの住んでいた惑星が、地球を鏡写しにしたような星であることが判明したのだ。

これを見て、『ドラえもん』に登場する「あべこべ惑星」にそっくりだと感じる読者も少なくない。「あべこべ惑星」は、あらゆる概念が地球と真逆の惑星として描かれ、地形も左右あべこべ。「英戦のラブロック」の惑星も同じように地形が左右あべこべで、見た目がかなり似ていた。ただ、地球との概念が真逆というわけではないので、設定は多少異なっている。

連載の最後まで、読者に既視感を抱かれてしまった「英戦のラブロック」。次回作も読者を驚かせてくれることに期待したい。

文=野木

【画像】

Khosro / PIXTA