『ウマ娘』の売上が右肩下がり!? ユーザーが飽きるゲームとしての問題点…

『ウマ娘』の売上が右肩下がり!? ユーザーが飽きるゲームとしての問題点…

『ウマ娘』の売上が右肩下がり!? ユーザーが飽きるゲームとしての問題点… (C)PIXTA

昨年2月にリリースされ、一時期はアプリのセールスランキング上位に居座っていた『ウマ娘 プリティーダービー』。しかし最近ではゲームに「飽きた」という声も見かけるようになり、人気の低迷が懸念されている。

そんな現在の「ウマ娘」を象徴しているのが、『株式会社サイバーエージェント』が公開した2022年9月期第1四半期の連結決算だ。ゲーム事業の項目を見てみると、2022年1Qの売上高は583億円。そして営業利益は171.3億円という数字となっていた。

いずれも昨年の同四半期と比べるとかなり高い水準。やはりサイバーエージェントグループの『株式会社Cygames』が運営する「ウマ娘」が、好調の要因となっているようだ。しかし、ここ最近の売上高に着目すると、2021年3Qの923億円がピークとなっており、2021年4Qが764億円と右肩下がり。営業利益に関しても同様で、2021年3Qの442.4億円と比べると、今四半期の数字は半分以下にまで落ち込んでいる。

そんな決算報告の内容を受けて、ネット上では《ウマ娘飽きられたか》《ひたすら周回するだけのクソゲーじゃみんな離れるよ》《これほとんどウマ娘の減少分だろ》《ウマ娘はゲーム内容的に続けられんわ》といった声が。ブームの終焉を予感する人も少なくないようだ。

『ウマ娘』現状の問題点は育成シナリオ?

実際にゲームとしての「ウマ娘」には、どのような問題点があるのだろうか。よく目にするのが、同ゲームの肝といえるウマ娘の“育成”に関する不満だ。

プレイヤーはキャラクターごとの育成シナリオをクリアし、強いウマ娘を育てることを目指すのだが、ゲームシステムの関係でコアユーザーは何度も周回することに。しかし、現状の育成モードは“周回が楽しいゲーム性”とはお世辞にも言えず、むしろ「苦痛でしかない」とまで言われている。

すでに公式から新育成シナリオ『Make a new track!! ~クライマックス開幕~』の追加が発表されているが、SNSなどでは《育成周回を強いるなら育成一回5分から10分までに短縮してください》《新シナリオは周回が楽だといいなぁ》《ウマ娘新シナリオ来るなら、もっと短時間で1回転するボリュームで良い》といった声が。“周回が苦痛”という根本的な問題点を見直さなければ、コアユーザーのゲーム離れを加速させてしまうかもしれない。

一応、いわゆる“人権”と呼ばれる強いウマ娘を投入するのも、一時的な売上アップにつながる方法だろう。1月28日にもバレンタイン衣装を着たミホノブルボンとエイシンフラッシュが追加され、ファンたちが「ミホノブルボンが強すぎる!」などと盛り上がっている。ただ、長期的な目線でみれば、焼け石に水といった印象が拭えない。

やはり今後も人気を持続させていくには、ゲーム性の向上が必要不可欠。まずは新育成シナリオの実装を楽しみにしたいところだ。

文=大上賢一

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