ドラマ『ゴシップ』日本国民に“強烈皮肉”も…東京五輪騒動はすっかり過去に

黒木華 

黒木華 画/彩賀ゆう (C)まいじつ

2月10日、黒木華主演のドラマ『ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○』(フジテレビ系)の第6話が放送された。日本で起こった東京五輪の解任劇を皮肉って話題になっている。

主人公の瀬古凛々子(黒木)は、大手出版社が運営するニュースサイト『カンフルNEWS』の編集部員。空気が読めず、共感性もないが、与えられた任務である「PV(ページビュー)数を伸ばす」ためには手段をいとわない。

そんな凛々子が「PV数を伸ばす」ために取材して記事を公開することで、世の中に不必要だと思っていたネットニュースの仕事が、少しずつ意味のあるものに変わっていく…。

第6話は、世界的な注目を集めている一大イベント『第1回東京国際MANGA祭』で、世界各国の漫画作品の中から一番優れた作品を決めるコンペティション部門の審査委員長として、世界的な人気を誇る南雲タケシ(やついいちろう)が選出される。だが、南雲が23年前のインタビュー記事で、中学生のときに学校近くの書店で友人と万引きを繰り返し、店をつぶしたと話していたことが拡散し、「犯罪者が審査委員長なんてあり得ない」と南雲に対する激しいバッシングが起きてしまう。

「みんな、事実がどうとかそんなに興味ない」

この騒動に『カンフルNEWS』の編集部員たちは「キャンセルカルチャーだろ」「まあ、たたく方は正義感でやってんだろうけどな」と呆れる。そんな中、批判は過熱し、精神を病んだ南雲は自殺未遂を起こすまでに。凛々子は過去の南雲の騒動を改めて取材し、実際につぶれたという書店にもインタビューして、真実を記事にした。

しかしその記事はそこそこ読まれたものの、最初に南雲の過去を糾弾したツイートの半分ほどの拡散数。「みんな、事実がどうとかそんなに興味ないのかな?」と皮肉るのだった。

「このストーリーは、2021年の東京五輪の開会式で、関係者の過去の言動などが掘り返されて次々に降板した出来事をモチーフにしていますね。そして意図したキャスティングなのか、今回南雲を演じたのは、降板になった関係者とつながりの深いやついいちろうです」(芸能記者)

しかしこのストーリーはネット上で大して話題にならず、五輪と結びつけた反響もあまりなかった。あれほど降板劇に熱狂していた人たちは、どこにいってしまったのだろうか。

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