『サンモニ』ウクライナ発言で炎上!「どちらが正義も何もない」と擁護も…

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2月27日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)では、世界を揺るがしているロシアによるウクライナ侵攻について報道。そこでとある評論家が、ウクライナを責め立てるような持論を展開し、ネット上で物議を醸している。

問題の発言を繰り出したのは、評論家の寺島実郎氏。ロシアの方が失うものが多かったと前置きをすると、ウクライナ侵攻によってロシアが世界的な信用をなくしたと持論を展開していく。そして「ロシア国民が一番困る」とコメントすると、「仮にウクライナを全面制圧しても消耗し続けるのはロシア」とロシアこそが窮地に立たされていると主張した。

しかし「ウクライナの方がね、一方的な被害者かと言うとそうでもない」と言い、唐突に「たくましい国づくりをしてるよねって方向に進んだかっていったら、そうでもない」とウクライナを否定する。そしてウクライナのゼレンスキー大統領がもともとコメディアンだったことに触れ、ウクライナは人気者を大統領に選んでいくという流れの民主主義に達した、と意見をまとめるのだった。

TBSは国際問題で炎上しがち?

寺島氏の持論に対し、ネット上では、

《サンモニの寺島某が元コメディアンだからどうとか言っていたが、国民に圧倒的に支持されているぞ!》
《元コメディアンとか何とか、以前の職業は関係ないですよね。何か芸人さんたちを下に見てるような発言ですね》
《サンモニは老人が老人の為に薄い知識をばら撒いて満足している現代で最も薄気味悪い番組です》
《元コメディアンだからという指摘は誰がどう見ても「職業差別」だろ! 世界中のコメディアンに謝れ!》
《コメンテーター失格じゃ? 日本の政治家で国の危機にここまで頑張れる奴いるか?》

などの批判が殺到。一般人だけではなく元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏も自身のツイッターで《寺島氏のこのコメントはアウトだろ。現地で命を賭けているゼレンスキー氏に対して度を越している。インテリの典型。寺島氏よ、志願兵としてウクライナに行け!》と寺島氏を猛烈に批判し、炎上騒動に発展している。

その一方で一部のネットユーザーからは、

《正しい発言だと思うがな。オデッサでの虐殺事件はどうなったのか。あまりに都合が良すぎる話だ。紛争にどちらが正義も何もない》
《俺らにはNATOがついてるんだってアホみたいに煽った結果だからな。梯子外されたけど》
《ゼレンスキーが良い外交をしてきたかと言うと、NATO が直接手助け出来ない今を作っているのが全てという評価は正しい》
《大統領になる過程での政治経験に乏しい事は確か。それを指摘することがそんなにおかしいことだとは思わない》
《どっちが悪いかなんて今の時点ではまだ分からなくない? 戦争なんて終わったら勝ったほうが絶対的な正義になるわけで。負ければ賊軍》

といった擁護の声も見受けられた。

余談になるが、TBSは2月24日にもロシア関連で炎上騒動を巻き起こしている。ツイッター上でエストニアを旧ソ連と紹介したことが原因で、エストニア大使館の公式アカウントから抗議をするような文面のリプライを飛ばされていた。

戦争は情報戦でもあるため、どの報道も〝正しい〟と言い切るのは難しい。特に西側諸国の日本でロシアの行いに批判が集まるのは当然かもしれない。また戦争には〝どちらが正しい〟という概念もない。寺島氏のコメントに批判が集まる構造こそ、戦争の火種になる可能性があると言えるだろう。いずれにせよ、武力を行使した争いがなくなることを願いたい。

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