魅力的な「付録付き雑誌」の裏側

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

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出版業界が不況だと言われて久しいが、“付録付き雑誌”の売上は堅調だ。特に女性ファッション誌の付録は、高級ブランドのバッグやグッズ、化粧品など、単体でそれだけでも購入したいと思えるほどクオリティーの高い商品もある。

購入側にとっては雑誌の付録とはいえ、品質のいいものが安価に購入できるのはうれしい限りだ。それにしても、実際に雑誌の定価が少し高くなる程度でどうやってさまざまなグッズを付録にすることができるのか、少々、疑問も感じる。その仕組みはどうなっているのだろう。

例えば、ブランドもののポーチが付録になるとしよう。最初に思い付くのは、そのブランドメーカーから商品を購入し、それを雑誌の付録にするという方法。しかし、いくらポーチといえども、1000円程度の雑誌の付録にすると赤字になってしまうはずだ。

「付録付き雑誌は商品によっては、雑誌の内容に関係なく買ってしまう人がいます。それだけ雑誌の売り上げは付録の商品に左右されるのです。そこで編集者は、より魅力的な商品を企画から考え、商品開発の根本から関わるのです。生産コストの安い海外で制作するために、現地の工場を視察するなどもします。一方、ブランド側はタイアップとして協力しますが、日本全国に何十万部も配布される雑誌の販売力が魅力となるわけです」(ファッション誌編集者)

 

家電が付録になった少女漫画も

最近では女性誌のみならず、男性誌や児童誌にも付録ブームの波が押し寄せている。『ちゃお』(小学館)では少女漫画史上初の“楽しすぎる家電付録”として、『卓上おそうじロボ』が登場した。自動で机の上を掃除する優れ物で、そのかわいらしい姿に子供たちのみならず、大人の購入者もかなりいたという。

インターネット上では、その月に発売される雑誌付録をレビューするサイトまで開設され、雑誌を買う前に使い勝手や商品の詳細を事前に確認することもできるので、付録好きな人にはチェックが欠かせないとか。

編集者のなかには「雑誌を作っているのか、付録を作っているのか正直分からない…」とぼやく人もいるそうだが、出版不況下で、雑誌自体が売れることに異論はないだろう。

うれしい雑誌付録の裏には、地道なマーケティング戦略があったのだ。

 

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