『ドライブ・マイ・カー』登場の“伝説の車”SAAB900に注目集まる

西島秀俊 

西島秀俊 (C)taniavolobueva / Shutterstock

映画界の祭典、『第94回アカデミー賞授賞式』が、米ロサンゼルスで現地時間3月27日午後5時から始まり、注目されていた濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』が、国際長編映画賞を受賞した。再び同作が注目を集めたことにより、作中に登場する自動車がネット上で話題になっているようだ。

アカデミー賞で国際長編映画賞を日本映画が受賞するのは、滝田洋二郎監督の『おくりびと』(2008)以来13年ぶり、ノミネートは是枝裕和監督の『万引き家族』(2018)以来、3年ぶりだった。

『ドライブ・マイ・カー』は作品、監督、脚色、国際長編映画の4部門にノミネートされており、作品、監督、脚色賞を受賞すれば日本映画初の快挙となったが、残念ながら受賞はならなかった。

そんな中、映画好きの若年層から注目を集めたのが、映画に登場する真っ赤なボディカラーの自動車『SAAB900』だった。ネット上では

《赤いサーブかっこいいな。こんな車あること知らなかったわ》
《サーブって初めてきいたメーカー。スウェーデンの車なんだね》
《ポスターに写ってる赤い車がずっと気になってたんだけど、スウェーデンのSAABっていうんだね。知らなかった!》
《友人はみんなワンボックス乗ってるんだけど同じのは乗りたくないんだよね。こういう個性的な車今でも売ってないの?》

など、話題になっている。

中高年の車ファンから懐かしむ声が…

一方、中高年層からは

《SAAB懐かしい! バブルの時に乗ってる女の子がいたの思い出した!》
《SAAB900めちゃ流行ったよね。オシャレな女の子が乗ってるイメージだった》
《SAAB見ると昔を思い出す。久々にみたなぁ》
《BMWとSAABとベンツ派がいたな。真っ赤なSAABはどちらかというと女の子のイメージだね》

など、バブル時代を懐かしむ声も聞こえてくる。

「映画に登場する『SAAB900』は、主人公の死んだ妻の記憶が刻まれた車として登場します。日本では1978年から93年とちょうど〝バブル期〟に販売されており、オシャレな女子大生のマイカーとして人気になりましたね。村上春樹の原作では黄色のコンバーチブルでしたが、映画では風景に映えるようにと赤色のサンルーフ付きの2ドアが使用されたそうですよ。映画では主人公の家福悠介(西島秀俊)が『SAAB900』に乗り続ける理由については細かく語られていませんが、今の若者には希薄な車への強い思い入れがあったことでしょう」(映画ライター)

車は走れば何でもいいという若者が多いなか、劇中に登場した真っ赤な『SAAB900』の存在感はかなりのものだったようだ。

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