アカデミー賞『コーダ あいのうた』は邦題がヒドすぎ? 原題に込められた意味

エミリア・ジョーンズ 

エミリア・ジョーンズ (C)lev radin / Shutterstock

「アカデミー賞」の最高賞とされる作品賞を受賞した映画『コーダ あいのうた』。この邦題にネット上で酷評が相次いでいる。

アカデミー賞の前哨戦とも言われるサンダンス映画祭で史上最多4冠に輝き、以前から世界を沸かせていた同作。

各国のバイヤーが配給権に殺到し、サンダンス映画祭史上最高額の約26億円で落札されたことも大きなニュースになった。

主人公のルビーを演じるのは、大ヒットTVシリーズ『ロック&キー』で一躍人気となったエミリア・ジョーンズ。抱き合い支え合っていた家族が、それぞれの夢に向かって歩き始めることで、さらに心の絆を強くする、熱く美しい瞬間を共に生きる爽快で胸熱な感動作だ。

「『コーダ あいのうた』の原題は『CODA』。『Children of Deaf Adults=耳の聴こえない両親に育てられた子ども』を意味しています。海外の作品が日本での上映に当たって、このようにタイトルを変えられることは日常茶飯事ですが、今回の邦題は、今までの中でも特にヒドイと言われていますね」(芸能記者)

倖田來未のドキュメンタリーっぽい

『コーダ あいのうた』という邦題に関しては、バラエティー番組『にけつッ!!』(読売テレビ)で千原ジュニアも苦言を呈していた。というのも、日本で『コーダ あいのうた』という響きから、どうしても倖田來未とそのヒット曲『愛のうた』を連想してしまうのだという。

ジュニアは他にも原題『Up』の『カールじいさんの空飛ぶ家』、原題『Gravity』の『ゼロ・グラビティ』などにも苦言を呈しつつ、それが日本でヒットするために必要なことかもしれないが…と首をひねっていた。

「カールじいさんの空飛ぶ家」や「ゼロ・グラビティ」などは賛否が割れているが、確かに「コーダ あいのうた」に関しては批判が多い。実際にネット上でも

《あいのうたって副題は観る前からいただけない。倖田來未に愛のうたがあるから駄洒落になってるのが腹立つ》
《倖田來未のを想像しちゃうダメダメ邦題に感じるのだが…。この邦題がなんか嫌だ…》
《『コーダ あいのうた』ってのがTLで流れてきて倖田來未のドキュメンタリーかと思って調べたら違った》
《内容全然知らんけど、「あいのうた」ってサブタイトルがやだ。最近の洋画はこの手の幼稚な邦題多過ぎ。『ベルリン 天使の詩』とは絶対違う》
《コーダ あいのうた 観た。酷い邦題に騙された。静かに泣いて観よ。超絶お薦め》

といった声が上がっている。

とはいえ、アメリカでも映画『千と千尋の神隠し』を『Spirited Away』と変えたり、日本のヒットゲーム『龍が如く』を『Yakuza』、ゲーム『サルゲッチュ』を『Ape Escape』、漫画『るろうに剣心』を『Samurai X』と変えたりしている。これに関しては、お互い様と言えるかもしれない…。

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