『鬼滅の刃』と厚労省のコラボに期待!? “梅毒”の感染者が増加中

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新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、かつて〝幽霊病〟といわれた梅毒が、今年も急増している。

国立感染症研究所によると、2021年の1月から12月5日までの感染者数は7,134人となり、現在の集計方式になってから過去最多だった。

全国的に増加傾向にあり、東京が2,226人と最多、大阪は761人、愛知は379人。また、2022年の患者数はさらに21年の1.6倍のペースで増加しており、4月10日現在、全国で2592人(速報値)が報告されている。

梅毒は11年以降増加に転じており、13年から爆発的に増えているが、詳しい原因は分かっていない。しかし、一部の専門家からは、SNSなどを通じて不特定多数と性交渉を持つ人の増加を指摘する声が上がっている。

「梅毒患者は男性の場合20~50歳代前半、女性は20歳代が多くなっています。増加した原因は詳しくは分かっていませんが、SNSなどを通じて、不特定多数と性交渉し、感染するケースが増えていますね。ある20代の女性は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で勤務していた会社を解雇され、その後〝パパ活〟をするようになり、相手の男性から感染してしまいました。このように、複数の異性と関係することが多い人は、感染確率が飛躍的に高くなります。思い当たる人はマメに検査を受けて、自身が他の人に移さないように注意する必要があるでしょう」(医療ジャーナリスト)

有名アニメの梅毒予防呼びかけが増加

実際に、2021年から22年にかけては芸能人のパパ活報道も増加している。

「近年話題になったのは、『=LOVE』の元メンバー・佐竹のん乃が交際クラブに登録し、複数の男性とホテルで逢い引きしていたというウワサです。また、体の関係とは直接関係がないですが、昨年には、元『SKE48』の北川綾巴がアイドルグループのプロデュース資金集めのために、クラウドファンディングを立ち上げていました。このクラウドファンディングは、500万円の資金調達を目標にスタート。最高額の50万円のコースは〝北川綾巴と個室で焼肉を食べながら語る権利&食事終わりで宛名とコメント付き2ショットチェキ〟という内容でした。パパ活まがいの強気なクラウドファンディングに、ネットが騒然としていましたね」(芸能記者)

そういった報道が増加したためか、厚生労働省は過去に『セーラームーン』や『マジンガーZ』、『機動戦士ガンダム』、『進撃の巨人』などのアニメのキャラクターを使ったポスターを制作し、啓蒙を行なっている。

岡山県では急増する梅毒を少しでも減らそうとVTuberを使ったアニメを制作。梅毒患者が急増していることが不安で泣いている赤ちゃんを見つけたキャラクター「ももこ」と「キビト」が、妖精から梅毒の発生状況、病の恐ろしさ、予防法、検査の大切さを学習する内容となっている。

また、最近では大人気アニメ『鬼滅の刃』(フジテレビ系)に登場する〝上弦の鬼〟が梅毒など疫病をモチーフにしていると言われており、厚生労働省とのコラボが期待されている。

いずれにしても、自分が梅毒に罹らないことはもとより、人に感染させないことが重要だ。くれぐれも軽々しい行為は控えるよう心がけたい。

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