『U2』ボノは世界一偉大な偽善者? ウクライナ・キーウでのコンサートに賛否

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U2 (C)Debby Wong / Shutterstock

アイルランド出身のロックバンド『U2』のボーカル・ボノとギターのジ・エッジが、ウクライナの首都・キーウでコンサートを行なった。この果敢な行動に賛否が巻き起こっているようだ。

ボノとジ・エッジは5月8日、キーウの地下鉄でサプライズのコンサートを開催。

代表曲の『Pride(In the Name of Love)』や『Walk On』の歌詞をアレンジし、ウクライナの現状に当てはめて熱唱した。また地元の歌手などとコラボもしたようで、名曲『Stand by Me』のカバーも披露。今回のコンサートはウクライナのゼレンスキー大統領から直々にオファーがあったらしく、戦闘が繰り広げられたイルピンを訪れて、被害状況も視察していた。

戦地へと赴き、ウクライナの人々に歌を届けたボノとジ・エッジ。彼らの行いに感銘を受けた人も多く、ネット上では、

《頼まれて応えるのは凄く優しい。感動ですね》
《U2のような世界的な有名バンドがキーウで実行すること自体が素晴らしい。必ず人々の心に響き勇気と自信につながることでしょう》
《遠い国ウクライナがすごく身近に感じてきて、自分の国のことのように嬉しくなります》

などといったような歓声が起こっている。

世界一の偽善ミュージシャンに嫌悪感も?

心温まる活動かと思いきや、一部の人からは皮肉の声も。今までに「U2」が行なってきた行為が原因なのか、

《キエフは安全だろ。U2は昔はよく聴いてたけど、最近は偽善ぽくなって残念でしかない》
《ボノにはなぜかいつも偽善を感じる》
《U2はよく見りゃ金が動く方を応援する。昔は大ファンだったが「反戦歌芸人」の正体が分かってきた》
《ボノが何のリアクションも起こさないはずがないと思ってたよ》
《「偽善」もボノくらい徹底していれば素晴らしいですね》

など、散々な言われ方をしている。

「ボノは昔から社会活動に熱心なミュージシャンとして有名。しかし彼の行為を〝偽善〟だと批判する人も少なくありません。それは環境問題を訴えながら飛行機に乗って世界ツアーに赴くなど、矛盾にも感じられるような行為が原因。他にもアメリカの税金の使い道を批判する傍ら、自身の会社はお金をイギリスからオランダに移して税金対策したり、自分の帽子をファーストクラスで運ばせたり、といったウワサが飛び交っています。また低税率で知られるマルタ共和国の企業に投資し、『パラダイス文書』に名前が載ったこともありました。さらに2012年ごろにはロック界最大の富豪にまでのし上がり、とにかく、行動が派手なイメージがあります。表面は善意の塊みたいな活動が多いですが、お金に関する問題から偽善などと言われているようです。しかし、これらの矛盾を抱えながらロールする様こそが、ボノらしさと言えるでしょう」(音楽ライター)

やらない善よりやる偽善という言葉は、ボノに打ってつけかもしれない。

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